初めて知る感情
今話の主人公
波江 莉奈
小学五年生。少し大人びていて、綺麗系の女の子。
肘まで伸びた黒髪は自慢でもある。
つり目気味なのがあんまり好きじゃない。
多分大人になったらめっちゃモテる。
友達の夕美ちゃんが好き。
山田 夕美
小学五年生。ふわふわしてる。小動物系の女の子。
ウェーブがかった茶髪は朝からセットしているほど、オシャレが好き。
くりくりした栗色の目はチャームポイント。
恋には疎く、純粋。
莉奈のことをりなっちと呼び、かなり仲が良い。
私は小学5年生にして、少しませていた。
だから、友達の夕美ちゃんがわたしに聞いてきたその答えを、わたしは知っていた。
「あのね、なんかりなっち見てるとドキドキするの!なんかね、胸がばくばくして、りなっちのこと見れないの!…ゆみ、びょうきなのかなぁ?」
「それ…は…」
答えは知っている。だけど、なんでか言うことが出来ない。汗が首筋を流れて、息が思うように出来なくて、自分が自分じゃないような恐怖を感じる。
夕美ちゃんを見ると、彼女の頬や首筋が少し赤くなってるのに気づいた。多分、わたしもおんなじ。
「あの、ね…?あのね夕美ちゃん」
「うん…」
暑くて頭がおかしくなったのか、わたしは自分でも理解不能な行動をすることとなった。
「んっ」
「んん…!?」
キスを、した。お母さんとするキスとは違って、満たされる感じがしたし、身体が暑くなった気もした。
「りなっち…!?」
夕美ちゃんの顔が、リンゴみたいに真っ赤になってるのが確認出来て、なんでか満足した。
「夕美ちゃん、ちゅー、嫌い?」
「嫌い…じゃない…。りなっちとしたら、なんかきもちよかったの!」
「じゃあ、これからも、する?」
わたしは、うっすらと微笑んだ。
「したい…!!」
わたしと夕美ちゃんがキスをした翌日から、わたしと夕美ちゃんは至る所でキスをした。
まるで何かに取り憑かれたかのように、場所なんて関係なかった。
わたしと夕美ちゃんは、大人への階段をひとつ登った。
ロリ×ロリ
次は何にしよう…。