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勇者だけど人に頼ってもいいよね  作者: プーたん
冒険の書 序章
3/26

#3初仕事

今回はちょっと短めに

 

  「あ、アルさん!おはようございます!」


 アルの姿を見つけ、アリスは手を振りながら挨拶した。


  「アリス様、おはようございます。お早いですね」


  「はい、待ちきれなくて待ち合わせより一時間も早くついてしまいました」


  アリスは少し照れたように笑った。今回の依頼は、時折街の近くに現れ、人々を襲う魔物バッドウルフ五頭の討伐だ。アリスもアルも装備を整え、まさに冒険者と言った格好をしている。


  「おい、あんたらがアルとアリスか?」


 戦闘斧を背中に携え、顎鬚が渋い印象を与える筋肉質な大男が話しかけてきた。


  「ええ、あなたは?あ、今日一緒に依頼をこなす冒険者というのは…」


  「おうよ!俺はドラン。俺も冒険者としちゃ新参者だが、腕には自信あるぜ。今日はよろしくな」


 アルが質問に答えると、ドランは二人の方を叩きながら大きな声で自己紹介した。三人は冒険者ギルドが手配した馬車に乗り、討伐対象のいる森に向かった。






 バッドウルフはカーライルから十キロほど離れた森にある洞窟を住処にしている。


  「バッドウルフは夜行性です。昼にも活動しますが、夜には凶暴化します。日が落ちる前に仕留めきりましょう」


  「わかりました」


  「わかった。もう一度確認しとくが、俺が前衛、嬢ちゃんが魔法で後衛、小僧は遊撃って形でいいんだな」


  「はい、俺は弓も剣も使いますからこの陣形が一番戦いやすいです」


  「嬢ちゃんは守ってやらなくてもいいのか?」


  「心配ご無用ですドランさん、こう見えて剣も使えるんですよ!」


 アリスは腰の細剣に手をあて、自信げな表情で言った。


  「そうか、頼もしい嬢ちゃんだな!」


  「見えてきました、バッドウルフの住処になっている洞窟です」


  他愛もない話をしているうちに、目的地に到着した。同時に七頭のバッドウルフが洞窟から飛び出していく。バッドウルフは夜行性だが、少数は昼に獲物を狩りにいく。力が弱く、他の狼に先を越され、夜に獲物を仕留められないためだ。またバッドウルフは昼頃になると凶暴性や素早さが落ちるため、駆け出し冒険者がはじめて挑戦するには良い相手だ。


  「こりゃ運がいい。待たなくて済んだな」


  「はい、追いましょう!」


  「はじめての依頼、絶対成功させましょうね!」


 勢いよく飛び出すドランを先頭に、アルとアリスも駆け出す。この時の3人は、数時間後に訪れる災害の足音にまだ気づいていなかった。

長い方がいいのでしょうか、どうしましょう…

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