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ミストルティン家の長女 上

かなり遅くなりました……。


これからは1話1話の分量を減らして、投稿できるように……したいな。


名前変更します!

薔薇乙女→神月なぎさ(こうづきなぎさ)


よろしくお願いします!

 プルルルルル……


「んん……?」


 プルルルルル……プルルルルル……


「こんな時間に……誰だ?」


 悠真は先刻から鳴り続けている電話に出るため、枕元に置いてあるスマホに手を伸ばす。視界に映り込む部屋はまだまだ薄暗く、早朝であることを物語っていた。


「ってまだ5時……はい、今出ますよーっと。もしもし?」


『悠真!! 出るのが遅い!!』


「うわっっ、って千春?!」


 大きな声で怒鳴る千春の声が聞こえてくる。いつも千春は横暴だし、すぐに怒鳴るが、こんな朝早くに電話をして怒鳴りつけてくることは、とある理由を除いては絶対に有り得ない……はずだ。


『大変なのよ! さっきいきなり秋楓(かえで)お姉ちゃんから電話があって……』


「……おう」


 悠真の額に汗が滲む。どうやら予想は的中のようだ。


『お姉ちゃん今日帰ってくるって……』


「……俺は今日家から出ないぞ。折角の休日だし!」


『ちょっと悠真逃げる気?! お姉ちゃん、あんたのこと気に入ってるっぽいからさ、ちょっとうちに来てくんない? というか来い!』


「おやすみ!!!!」


『あっ、ちょっ──』


 悠真は無慈悲にもそのまま電話を切った。千春に明日学校で何をされるかわからないが、秋楓さんに関わるのだけは避けたかったのだ。


「前回も大変な思いしたし……悪い人じゃないんだけどなぁ」


 そう呟きながら、悠真はもう一度寝るためにスマホを元の位置に戻し、目を閉じた。──が、何か外から物音がする。


「……泥棒とかじゃないよな?」


 ガチャガチャガチャ……カチャッ

 明らかに窓の鍵穴を無理矢理に開けた音がした。不安になった悠真は近くにあった電気スタンドを片手に、窓ににじり寄る。薄緑色のカーテンには、不気味な人影が写っていた。


 ガラガラガラガラっ!

 遂に勢いよく窓が開かれ、悠真に影が飛びかかって来る。


「だ、誰──グフゥぉッ!!」


 そして悠真はその謎の影に覆い被さられ、頭を床に打って意識を失った──



 ※ ※ ※


「んぐぅ、頭痛てぇ……」


 悠真はもっそりと起き上がる。時計を確認すると時刻は九時。休日は深月に起こさなくて良いと言ってあるため、比較的遅い起床となるのが悠真の日常だ。


「あれ?……なにか…………んん?」


 ふと冷静になると、自分の布団がやけに膨らんでいるのに気がついた。しかもわりと重い。


「なんだ……?」


 悠真が恐る恐る布団を捲ってみると……綺麗な女の人が気持ちよさそうに寝ていた。その姿を見た瞬間、頭痛がスゥーっと引いて行き、悠真は今朝の出来事を全て思い出した。


「秋楓さん?! 秋楓さん何してるんですか!!」


「んん……悠真君。おはよう」


「あ、おはようございます……じゃなくて!!!」


「私、暫くこの家に泊めてもらうから」


「へ?!」


 そして秋楓は悠真に抱きつき、唐突に宣言した。


「これからよろしくね! 悠真君♪」


 それは九条家とミストルティン家を盛大に巻き込んだ、波乱の幕開けだった──


姉、登場させました!


当初は主人公の姉にしようと思ったのですが、幼なじみの姉キャラもありかなぁ、と。



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