更生プログラムその3、パンツ見るのが好きな男の子が来る前にこっそりプチ女子会
3年生の授業が5年生より早く終わるのは当たり前ですよね。でも、私だけすぐに帰るわけにはいかない・・・。私は使命感にメラメラです!今日も更生しなければならないえっちな男の子・5年2組の高橋陽介君のために、今日も保健室にて適切で効果抜群の更生プログラムを実行します。逃げ出さないように5年生の下駄箱で待っていてもいいんだけど。でも、今回はいつもと違う雰囲気です・・・。微妙な話題で田中先生と私で盛り上がってました・・・。
『先生ー。来たよー。』
『お!来たな!林美里!宿題もいっぱい抱えてきたかな?!』
『うん!今日も高橋君から教えてもらうために保健室に来たよ。来週のテストは楽しみだな〜。こんな私でも100点取れそうな気がしてきた。だって、高橋君、うちの担任の先生より教え方がうまいんだよ!』
『はは。そうか、そうか。それは何よりだ・・・』
『では!一昨日と同じく、高橋君がこっそり逃げないよう、5年生の下駄箱前で待機してきます!』
『いや、その必要はない。』
『え・・・??』
『うむ。今日から彼は嫌でもここに来ると思う。いや、私はそうなると信じてる』
『そうなんですか?』
『さて、女の子のパンツ大好きなえっちな男の子・陽介が来る前、私達だけの会議を開催しようか!』
『!?・・・会議ですか・・・は、はい。会議するようなことありましたっけ?』
『うむ。実はな、陽介の秘密を美里だけに教えようと思う。もし、この内容が他の人にバレたら、私は先生クビになる・・・』
え?他の人にバレると先生がクビになる情報ってなんだろう?ちょっとドキドキする。・・・とか何とか言って冗談を言い放つのかな?
『実は、陽介には父親がいない。幼いころ病死したんだ。今は陽介の母親が一人で頑張っている。どこかの食品工場の正社員になって陽介を一人で育ててる』
突然の重い内容に私は驚きを隠せなかった。でも、遠慮なく田中先生は続けた・・・
『しかも、陽介は喘息でアレルギー体質でな・・・家のホコリやダニにアレルギーがあるらしい。まぁ、食べ物や杉の花粉、動物の毛にアレルギーが無くて良かったかもな。彼がか弱いのはその喘息とアレルギー体質かもな。』
『で、でも、・・・昨日運動させてましたけど・・・?』
『うむ。陽介自身から「僕は喘息・アレルギー体質なので運動できない」みたいな主張があれば、私は無理させなかった。でも、彼は頑張ったんだよ。自分を変えるために・・・』
私には理解できない。・・・高橋君の喘息とアレルギー体質の事・・・だ、だって自分にはそういう病気になったことないし、風邪とかそういうのと違っていうし、その辛さが理解できないよ。
『いや、自分を責める必要はないぞ、美里。お前にはできることがあるんだ!』
私に出来ることってなんだろうか・・・
『君には、陽介の持っていないものがある!それを活かして支えればいいんだよ!それが人間というものだろ。はは。』
ガラガラガラ・・・
重々しいドアの開け方・・・えっちな男の子が登場した・・・
『せ、先生!登場してすぐなんですが、筋肉痛で全身が痛んですけど・・・何とかなりませんかね・・・』
高橋君がやってきた。
『おー!陽介!よく来たな。では今から腹筋・背筋100回する更生プログラムを実行しようか!』
『こ、殺す気ですか?!!それより何か特効薬に近い湿布をください・・・』
『冗談だ!冗談!!・・・本日の更生プログラムは美里の宿題を見てあげる事だ!心配するな!』
『よ、よかった・・・いや、その前によく効く湿布をください・・・』
ホッとする顔が私の胸をドキドキさせる・・・高橋君・・・
『さて、美里!自分の宿題をズラッと机に並べちゃえ!』
『いや・・・あのですね、湿布をください・・・湿布のお恵みを・・・』
『は、はい・・・今度のテストで80点以上取れなかったら、高橋君が原因なんだからね!!しっかり教えてよね!!』
高橋君は涙目で叫んだ・・・
『そ れ よ り ! 僕の体を心配してくれ!!!〜』