ラストターン!!
「くっ!? コイツ、やっぱり自分にだけチートなカードを使ってやがる!?」
京が目を細め、破壊される魔術師に目を向ける。
「そんなのは、理解してやってたさ! 発動して勝利みたいなカードを使われないだけマシだ」
遊星はそう言いつつ、手札からカードを投げ捨てる。
「そして、魔術師同士が戦闘を行った場合、受けた千のダメージ分だけシールドが破壊される! 海田の攻撃力は千! シールドを一枚破壊する!」
シールドを一枚クラッシュされ、京はカードを一枚手札に加える。
「これでターンをエンドだ」
レインのエンド宣言時に遊星がカードを二枚ドローする!
「俺は手札から魔術師カードソニックエッジを発動していたのさ! このターン破壊されたシールド分だけドローできる!」
「特殊効果持ちの魔術師カードか!」
壱はカードを一枚ドローし、魔術師を発現させる。
「俺は攻撃力二千の魔女狩りの王で相手魔術師を攻撃! 千のダメージを与え、一枚シールドをぶち壊す!」
「くっ!? 甘い! 私はクラッシュされ、手札に加わった宝具を発動! 偽りの生!」
周りが一斉にどよめく。
「相手のターンに使える宝具カードだって!? そんなの反則よ!」
「ふん、私がルールなのだよ! 偽りの生の効果により、このターン、バトルで破壊された魔術師を攻撃力を千上げて復活させる! 偽りの生を経て漆黒の闇より帰還しろ!」
壱がすかさず叫ぶ。
「甘めえのはテメエの方だぜ! 俺は魔女狩りの効果を発動! バトルを終えた魔女狩りはフィールド上に存在する魔術師を食らい尽くす! 断罪!」
「何ぃ!? ……とでも言うと思ったか! 魔術を行使する! 魔術師の効果を無効にし、破壊する! 『無効化』! 更に、追加効果発動! 自分フィールド上に存在する魔術師を一体選択し、その攻撃力分のダメージを負え!」
シールドが二枚クラッシュされる。
「ぐあああああ!!?」
壱は大仰に吹き飛ばされながら二枚シールドの手札に加える。
「……おい」
「くっ、だがしかし! 俺の手札は今ので大分増えたぜ! これで、ターンエンドだ」
「何も伏せないとは、まさか、お前も事故か?」
「……おい」
「次はテメエの番だぞ? 遊星……?」
何か遊星が凄まじく冷たい視線をしていた。
「あー何?」
「お前……一人だけ魔術、効いてねえだろ? 演技下手すぎんだよ」
「いや、実は……俺も」
海田がおずおずと手を上げる。
「魔術、効いてないんだよねー」
壱も目を逸らしつつ後頭部を指で掻きながら。
「あー、まあ七大魔術師なら効かねえんだろうな。効いたらそれこそ、七大魔術師として名を連ねてるだろうしなあ」
「テメエら、化け物組このやろー!? 俺一人だけ何でただいまデスマッチ何だよ!?」
「ふざけるな!? 私は三人殺すつもりで展開してたんだぞ! こんな恥ずかしい感じおかしいだろう!?」
「「あーうん。悪い」」
「「こんな時だけ息合ってんじゃねー!!」」
くそったれドロー! と遊星はほとんどヤケクソ気味にカードを引く。
「俺はバウンドハンドを発現! このカードの発現時にカードを一枚墓地へ送ることにより、相手のカードを一枚手札に戻す! 対象は魔術師! 吹き飛べ!」
バウンドハンドががら空きになったところに突撃――カードを一枚クラッシュさせる。これで相手のシールドは残り三枚。
「ふん、この程度……何の脅威にもならん。私の真の力、海田――貴様のターンで見せてやろう。之が貴様らのラストターンだ」




