ゲームって説明が一番大事
「……なるほど」
遊星はカードの束を見て頷く。
「すっげー! カッケー!」
壱はもう既にデッキらしきものを組み始めていた。
「オイー!? テメエら全員目キラキラしてますが!?」
海田がツッコミを入れるが、壱が言い返す。
「あん? どうせ反抗したら人質がーとかいうテンプレ反応だろ
。大和とか性格腐ってるし」
うわあ、超絶シビアな反応だなと海田が洩らす。
「ま、確かにな。俺のデッキを今から作るぜ!」
海田も二人に混じり、デッキを作り始める。
「あ、アレ……私の悪役的発言が……あれ?」
黒装束が予想外の素直さに戸惑うが、思い直したように頷く。
「素直でよろしい」
ヒロイン勢の皆さんも戸惑いつつも、ま、海田だしといった感じで頷く。
「取り敢えずルール説明をしようと思う」
黒装束が話し始める。
「カードには魔術、魔術師、宝具、そして一番大事な盾――シールドが存在している」
なるほど、と一同。
「自分を守るカード――盾がなくなったら終わりだ。魔術は魔術師が場に存在していないと使えないカードだが、相手のターンにも使えるカードだ。宝具は自分のターンにしか使えないが、魔術師が居なくても使えるカードだ。で、魔術師はシールドというカードを壊せる唯一のカードである」
「……要するにシールドってカードを壊せば勝ちなのか?」
と海田。
「そうだ」
「なるほど、わからん」
と、壱。
「基本的な知識はコレでおしまいだ。あとは実戦とルールブックで覚えてもらおう!」
「……ルールブックなんて書いてんのか……ノリノリだな」
「うるさい! ルールを覚えたなら今すぐゲーム開始だ!!」




