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え? 何でお前が?

 壱は指定の場所――超高層ビルの前にまで来ていた。

 庭は綺麗に整備してあり、お金持ちっぽく噴水まであしらわれている。

 そんな綺麗な庭の中、

「何でテメエが居るんだよ壱!」

「まさかお前も……?」

 二人の馬鹿に指差し、問われていた。

 前者は遊星。

 後者は京である。

「何でお前らがココに……」

 一人でクレアだけを助けて帰ってくるという壱の夢も儚く霧散し、怒りも唐突な二人の登場で削がれてしまうようにほうけた。

 とはいえ、内心まだまだ腸が煮えくり返っている訳だが、人間外面と内面は違うものである。

「多分、お前と一緒だ。千絵を奪われた」

 そのセリフで、二人は壱と同じ境遇に置かれたのだと理解できた。

 正し、千絵という人物のことを壱は知らない。

「えっと……千絵って誰?」

「京のハーレムメンバーの一人」

「マダイタンダ……」

「マダイタンデス」

「何でテメエら片言なんだよ!?」

 遊星と壱はため息を吐き、

「お前は幼馴染のクリスだろ?」

「お前は空から降ってくる系ヒロインのクレアだろ?」

「な、ん、だと……?」

 京は驚きの表情を湛え、

「何でお前ら分かったんだ!?」

 二人に叫ぶ。

「聞かなきゃ分かんねえテメエがおかしいんだよ!! メイン勢何人だよ!? ココはサウジアラビアじゃねーんだよ! この一夫多妻制野郎!!」

「テメエは壱にメイン勢寝取られたのにどんだけ女が沸くんだよ!! 壱を見習えクソ野郎!」

 壱のツッコミと遊星のツッコミが天を突く。

「俺はこんな野郎に寝取られた覚えはねえっつーか、ハーレム築いてねえし!!」

「うるせえ、だったら大切な人一人答えてみろゴラァ!」

「そんなん全員に決まってんだろうが!」

「それがハーレム野郎の真髄だっつってんだ! 俺なんて幼馴染以外交流ないからソイツの名前しか言えないからね!! クレアとか言った瞬間、失恋確定だからなこのヤロー!!」

「知るかーーー!!」

 二人が言い争いをしている間に壱は敷地内へと脚を踏み入れる。

 突如、陣風が巻き起こった。

 木々がざわめき、噴水の水面が揺れる。

 そして、空間を切り裂いて出てきたかのように、人間が一人、立っていた。

「誰だ、お前……」

 壱が睨み、問う。

「フロイトです。この度は私たちの復讐に利用させて頂きました」

「テメエは……『ラストオーダー』!!」

 真後ろから、京の怒気を孕んだ声が聴こえた。

「お前は後から、料理してやる。精々、最後まで生き延びろ」

 フロイトはゾッとするような冷酷な顔で言い放つ。

「何か、一筋縄じゃいかなさそうだな」

 遊星がフロイトを警戒しながら言う。

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