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対決2

「学校の闘技場で戦うんですか?」

「そうらしいけど」

 不安げな表情で問うクレアに壱は気負わず言い返す。

 不安と動悸が歩く度に大きくなる。

「……オイ。さっさと入るぞ」

 陣は学校の正面玄関から堂々と入って行った。

「「は?」」

 二人は同時に声を発した。

 壱が思い直して言う。

「……ま、クレアも堂々と入ってるし……この学校そこら辺甘いからなあ……」

「今から逃げれないんですか?」

「無理。相手は組織だし多分どこに行ったって捕まえられる……それに俺の力でその風をどれくらいで破壊できるのかもわからないし。射程距離もわからない」

 無茶をすればクレアはまさに一瞬で死ぬ。

 そんな危険な賭けは出来ない。

「すみません……私のせいで」

「わあああああ!!!? お辞儀をするなあああああああ!!」

「わ、わひゃあ!!?」


ЖЖЖЖЖЖЖ


 海田京はピッキングの出来る先輩(神風麗那)や他の女の子達と昼飯を食べ終わった後、階段で倉敷壱とクレア、そして高校生ではないだろう青年を見た。

「……あれ壱じゃない?」

「……声をかけたい! でも京と居るから誤解されるかもーー!!?」

「いや、麗那先輩は壱の告白したんだし大丈夫だと思うんですが……つーか、キャラ変わりすぎじゃね?」

 京はクレアの首筋を注目した。

 空気の刃。

 それがありありと見えた。

「……ッ!?」

 恐らくはこの中で見えたのは、否、感じたのは京のみだろう。

 唯一、天使の揺らぎを見ることの出来る神風麗那は壱にご執心だし。

 海田は数秒間、考える。

 壱ほどの使い手が手を出せない相手なら悔しいが今の京には手は出せない。

「着いて行くか……。文は理事長に壱の側に居る女の子がヤバイって伝えてくれ」


ЖЖЖЖЖЖЖЖЖЖЖ


 闘技場には鍵があった筈だが陣はそれを躊躇なく破壊して入って行った。

 開かれた扉から視界に入った景色は『銀』だった。

 鈍い銀色の壁でぐるりと直径五十メートルの円形の部屋を囲っている第一闘技場だ。

 床は土である。

「……壱さん」

 その声には真剣さが伴っていた。

「あん?」

「……私のことは気にしないで下さい」

 クレアは自分が死んでもいいという目をしていた。

 そんな目で壱のことを真摯に真っ直ぐに見つめていた。

 不思議な感覚が壱を取り巻く。

 ふわふわとした現実味のない感覚。

 絶対に実現する訳がないという思考がまず壱にあるからだろう。

「気にするに決まってんだろ。馬鹿なこと言ってんじゃねえぞ、このアホ天司」

 壱とクレアは目の前に広がる闘技場に入って行った。

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