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説明

「ちぇ……」

「しょうがないわね」

 とか何とか言いながらも二人は下がってくれた。

 しかし、壱の仲間達は二人とも不満だったらしく壱の背中を軽く殴ったり、蹴ったりしてくる。

「んじゃあ俺の能力の説明をしようかな」

 壱は宙にある粒子をくっつけて皆に見えるサイズにする。

「まずはこの粒子の説明です」

 そして歩いていき、沙耶のマイクを取り、更に粒子を長方形にする。大きさは黒板くらい。

『えーまず俺の力は大きく区分して『防御』『操作』『治癒』『強化』『崩壊』この五つがあります』

「……」

『防御はその名の通り、俺の危機レベルに比例して粒子が護ってくれる便利能力です。とはいえ、俺が「この程度なら害はない」と思う攻撃などは防御されません』

 綾瀬に気絶させられたのは気を許している相手だから攻撃として感知されなかったのだろう。

『そして操作はやっぱりその名の通り俺が粒子を操作できることにあります。基本は俺の半径一メートルの間に粒子がふわふわ浮いてます』

 指揮棒みたいなのを作り、手に持ち、黒板をぽんと叩く。

 次の瞬間、棒人間が粒を操っているシーンが映し出された。

『治癒は怪我を治すってことだな。弱点みたいなのは……治癒させる部分に比較的多量の粒子を入れないと速く治らないこと……かな』

「……なるほどねえ」

 そう言って沙耶はケータイを弄っている。何をやっているのだろう。

『強化はやっぱり文字通りだな。今さっきのように炎を喰らおうが火傷一つ負わないし、音速を遥かに超えるスピードで動ける』

「はー凄いですねー」

 とのん気そうにクレアが言う。

『んで、崩壊は魔術の構成を粒子で壊せる能力のことだな。粒子っていうのは天使より遥かに小さいんだ。そして、悪魔の構成を壊してバラバラにし、天使に浄化させてもらう事も出来る……天使を俺は操れないけど』

「天使のネットワークの間から粒子を入れ込んで壊すってことね?」

『正解です生徒会長。まあ俺は直感でやってたからここに来て初めて持った仮説だけどな。多分、合ってる』

「仮説かよ!」

 そうツッコミ、頭をスパン! と叩く遊星。

『ま、これが俺の力だな』

 そして、最後まで壱が言わなかったことがあった。

 壱の能力が魔術ではないということだ。

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