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壱見参

「吹き飛びな」

 一瞬にして黒の化け物を数百匹単位で壊し、消し飛ばす。

 姿が消えたと思えば化け物が消えている。

「なに……?」

 レガシーは呆然としたように呟く。

 京及び、Sクラス全てを相手取り、汗一つかかない化け物だ、そういう認識はあった。

 しかし、コレは……。

 いくらなんでも規格外だ。

 まるでアリを踏み潰すかのように簡単に化け物を倒していく。

 レガシー自身を化け物を倒せると錯覚してしまうくらいに簡単に。

 魔力量で言えば化け物は七大魔術師並みだというのにも関わらずだ。

「ひー、ろー? それとも。化け、物?」

 夢遊病患者のように魂を吐く様に夜見は言う。

「壱、か」

 京は目の前の男の名前を悔しそうに呟く。

「アイツが居れば、大丈夫だ」

 凛は京を抱き起こし、壱へと叫ぶ。

「いっけーーーーー!!」

「これは……戦闘経験を引き継いでる?」

 壱は呟きながら引き裂き、化け物を消す。

 作業だ。こんなもの。

 こんなものを何千体消したところで本体クレアの力を削ぐには至らないだろう。

 化け物は廊下の奥から銃弾のように飛んでくるのが確認できた。

 おそらく向こうに、クレアが居る。

「しゃーねえな」

 粒子を飛ばし、四人全員まとめて守る。

 おそらくコレで一時間は持つ筈だ。

 化け物の群れへと突っ込む。

「待ってろよ! クレア!」

 凛は三人が粒子に守られていることを確認し、壱の通った道を見て、また三人を見て――壱の元へと走り出した。

「ちょっと待ちなさいよ壱ィイイイイイイイイイイイイイイ!!」

「何なのよアイツはああああああああああああああああああああ!!」

「この粒子……アイツは何なの?」

「俺達も行くぞ……」

 京たちは続き、壱を追いかける。

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