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言葉が嫌いな私  作者: 白桃
二人の日常
2/2

彼女の日常

毎日のように雨が降り続き、、地面に跳ねる水の音が響き渡っている。今年の梅雨は、よく降るらしい。


朝のニュース番組で、天気予報士が言っていた。



雨に身を任せていると、余計なことを考えなくて済む。周りの音が霞んで、言葉を忘れられる。



新卒2年目、あんなに辛かった仕事に慣れてきて気を抜けるようになってきた。

でも、それと同時に周りの声が耳によく入るようになってきた。




「あいつの企画、何がいいの俺わかんねえよ」


「いや、あいつ部長に媚び売ってるらしいんだよ」


「はぁ、、マジかよww結局、、女の武器かwwww」




先輩が口にしている言葉が無性に耳に入ってくる。聞きたくない、、、聞きたくない、、、


耳を塞いでイヤホンで音を閉じこめる。少しでも心を持っていかれないために。


「かなで。かなでっ!!はぁ、、また、雨音?外も雨なのに、室内でも雨降らせないでよ」


同期の高見幸が呆れている。


「いや、、ランダムにしてたから、たまたまだよ」

そう言って笑顔を作る。何事も無かったように。思ってもないことを、、、


「それよりどうした、、」



ゆきとは、研修中に出会って仲良くなった。部署は違うけど、会議で会うことも多く、互いの業務内容とか愚痴をよく言い合ったっけ。。

今も、昔と変わらない熱量で百面相しているゆきを羨ましく思う。


あの時は、ただ楽しかったのにな。どこで変わっちゃったんだろ。

自分だけどこか遠くに行ったような気分だった。

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