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第二話 堕ちろ


 木の上で仮眠を取っていたところを馬鹿みたいにデカい羽音に叩き起こされる。

 その方向を見ると羽が機械の鳥。

 そりゃあうるさいだろうな。機械なんだ。それを動かすための動力が入ってるならその音もうるせえ。そもそも機械が擦れる音が私は嫌いだ。そんなクソ鳥は許せねえ。睡眠は私が一番大事にしてるんだよ。それを邪魔するんじゃねえよ。


 寝起き、睡眠の邪魔、不快音。その全てが重なり、普段であれば落ち着いて考えてから対処するところを、〈絶対に殺す〉その一心で腰から銃を引き抜きながら叫ぶ。


 「『タイム・−5』!!!!!」


 それと同時に世界の歯車が動きを止める。

 

 現状一番の時間鈍化、『−5』。この効果、まず0.5秒間完全に時間を止める。そしてその後五秒かけて徐々に元の時間の速さに戻っていく。私の能力の中でも特異な、〈能力解除にタイム・オーバーを必要としない〉ということ。他の場合、『タイム・オーバー』と宣言しなければ使用時間に応じて身体のランダムな場所に痛みが走る。


 それに対しこの『−5』。これの代償は異常なまでの眠気。コレの使用後は禄に移動もできないほどの眠気に襲われる。


 だから、仮眠の続きを得るためにも、こいつを確実にぶちのめすためにもこの5.5秒にけりをつける。


 まずホルスターから引き抜いた拳銃を鳥の頭に撃ちまくる。


 そして『棺』を開け、中から大型のスナイパーライフルを取り出し、奴の額に照準をあわせる。そして間髪入れずに銃弾を撃ち込む。


 「堕ちろ!!!クソ鳥野郎が!!!」


 だがその瞬間には『−5』は切れていた。その眠気によるブレと奴が気づいたことによって狙いが外れ、羽に当たる。それを見た私は、次はぶち殺す。そう心に誓い、まぶたを閉じた。

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