ロングコマーシャル
この物語は、フィクションです。
「行ってきまーす!」
僕はママにそう言って、散歩に出かけた。
今日は、どこに行こうかな?
僕は歩きながら、考える。
学校の近くは、先生に会っちゃうかもしれないからな……
友達の家は、みんなちょっと遠いからな。
……うーん、近くにある、銀河の森かな?
あそこ、あんまり行ったことないな。
特に、行っちゃダメとも言われてないし、行こう!
僕は、家の近くにある、銀河の森に来た。
緑が広がってるな。
ちょっとだけ、中に入ろう。
中は、めちゃくちゃ綺麗で、太陽の光が木の間から照らされている。
銀河って、僕にはどういう意味か分からないけど、まぁいいや。
僕は、進む。
しばらくすると、
「何これ?」
紫の手のひらぐらいの大きさの光る石を見つけた。
「綺麗だなぁ」
僕は、石を手に取り、眺めた。
すると、石の向こうから、ある景色が見えた。
それは、光の粒がたくさん浮いてる景色。
僕は、石をゴーグルのように、目に当て、辺りを見渡した。
宇宙のように、光の粒がたくさん浮いていた。
とっても幻想的だ。
「あれ、今田? 何やってんの?」
後ろから聞き覚えのある声がした。
振り向くと、理科の先生が居た。
「先生! 僕は……散歩です。先生は?」
「先生はね、銀河の石を探しにきたんだよ」
「銀河の石?」
「銀河の石って言うのはね、紫の石で、ゴーグルみたいに覗くと、星が浮いているように見えるんだよ」
えっ、僕の持っているやつじゃん!
「これのことですか?」
「そう! まさにこれ。拾ったの?」
「はい、さっきこの森で」
「そっか、先生も探さないとな」
「授業で、使うんですか?」
「見つかればね(笑)」
僕は、決心した。
「じゃあ、僕が見つけたのを貸します」
「えっ!? いいの?」
「はい! 先生やクラスのみんなにも見てほしいから」
「ありがとう、今田は優しいな」
僕だけが綺麗な景色を独り占めしちゃダメだからね。
「譲り合いの精神で、世界は優しくなる。優先席は、譲りましょう。〇〇市営バス」
「このCM長っ! しかも、バス1回も出てこなかったし」
読んでいただき、ありがとうございます!
本当に、そういう石があれば、僕も見てみたいです。
よろしければ、レビュー、いいね、感想など、お願いします。