子猫の家 1-2
「あと、ねーちゃん。いい加減公用語使った方が良いんじゃねーっすか?チビ共も訳わかんなくなるっす」
「肯定。しかし未だ不慣れ」
私は困ったように笑い、故郷の言葉ではなく、先ほどからシャオランが喋っていたものと同様に公用語で喋りました。
ですが、まだ慣れていない私にシャオランも苦笑いを浮かべます。
その苦笑を背に、私は外へ出ました。
扉の重い音がして、目映い太陽の煌めきが自然と私の目を細めさせます。
咄嗟に手で光を遮りますが、赤く透ける指の隙間から真っ白な光が溢れていました。
「マオせんせー!」
大きな木に吊り下げたブランコや、草の絨毯の上で遊んでいた子供たちが一斉に私の下へかけよって来ます。
四人いる子供たちは走る足の速さも、身体の大きさも、種族だってばらばらです。
ですが皆揃って私の下へ来てくれるかわいい子供たち。
それぞれの遊びを中断して来てくれた小さな家族はぎゅうっと私に抱きついて来てくれました。
「マオせんせ!遊ぼー!」
「遊んで遊んでー!」
先ほどまで散々野山を駆け回ったのでしょう。
子供たちの服や顔は泥や葉っぱがついていて汚れてしまっていました。
「了承。各位希望あり?」
「ありー!」
私は子供たちの泥を拭って微笑みかけました。子供たちは嬉しそうに私の真似をして笑って、何の遊びにしようかと集まって相談を始めます。