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蒼雷の高翔  作者: 氷華 青
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敗北と問答

アポローン、焔が墜ちた。想定内だ。次はどうなるか、それは神のみぞ知る。

「さあ、堅田玄師とやら。俺の槍の餌食となれ」

「そうはならんよ。俺は雷のトールなのだから」

「スタンダードクラスとはいえ、『油断はしない』。三分後に思い出せ」

「三分後?」

「ああ、三分で終わらせる。ロンヒ・オブ・ニケ(10,500)」(智楯槍都、残り931点)

「そんなこと、させるものか。サンダーウォール(75,被ダメージ80%軽減)!」(堅田玄師、残り821点)

「お前もスタンダードスターならわかるだろうが、攻撃しないと、点数の無駄な消費だぞ」

「わかっている。ライオットハンマー(50,250)!」(堅田玄師、残り771点)

「アスピダ・オブ・イージス(30,被ダメージ-1000)。おい、その程度か?失望したぞ」(智楯槍都、残り901点)

「攻撃が、通用しないだと!?」

「その程度ならば、これ以上の戦闘は必要ないが、まだ何かあるか?」

「もちろん、これで終わるわけはない!スプリングサンダー(100,800)!」(堅田玄師、残り671点)(智楯槍都、残り871点)

「あー、言っておくが、俺のアスピダ・オブ・イージスは、1000以下のダメージを全て遮断する。これが精一杯だろう?何故ならお前の得点は100も減ったのだから」

「くっ。そうだ。もう終わらせてくれ」

「諦めるのか。スカイブルークラスの最高得点者がそのザマか。まあ、いい。最後に少しだけ違う技を見せてやろう。ロンヒ・ニケ・パルテノス(50,2500)!」(智楯槍都、残り821点)(堅田玄師、残り96点)

「ライオットハンマー(50,250)!」(堅田玄師、残り46点)(智楯槍都、残り571点)

「なるほど、ロンヒ・ニケ・パルテノスをサンダーウォールで防ぎ、ライオットハンマーでカウンターか。考えたな。だが………残念、もうすぐ三分だ。ロンヒ・オブ・ニケ(10,500)」(智楯槍都、残り561点)(堅田玄師、残り0点)

「ちくしょう!」

「セラピア・アテーナイ(50,回復最大得点の100%、敵を倒した後に使える)。さて、次は誰かな?」(智楯槍都、残り941点)

『代われ、代わってくれ』と、誰かが音のない声で言った。俺はその声に応えた方がよかったのだろうか。




「光は勝ったみたい。私も勝たなきゃ。さあ、小鳥遊さん。そろそろやろっか」

「ええ、臨むところよ」

「私のシヴァの能力は破壊………。あなたに止められるかな?ディストラクションショック(50,200、追加ダメージ100)!」(織田綾音、残り809点)(小鳥遊風花、残り373点、追加ダメージ蓄積100)

「うっ、つ、強い。カットウインド(20,120)!」(小鳥遊風花、残り353点、追加ダメージ蓄積100)(織田綾音、残り689点)

私じゃ、スタンダードスターには敵わない。でも。天のために、やれる分だけでも織田さんの点数を削る!

「やぁぁぁあ!」(小鳥遊風花、残り233点、追加ダメージ蓄積100)

六連発!これでどうだ!

「連発!?なら、私だって!ディストラクションショック(50,200、追加ダメージ100)!」(織田綾音、残り489点)

私のカットウインドは、二発当たった(織田綾音、残り249点)。対して、織田さんのディストラクションショックは、一発しか当たらなかった(小鳥遊風花、残り33点、追加ダメージ蓄積200)。

「小鳥遊さん、対戦ありがとう。お疲れ様」

「えっ、何を、言ってるの?まだ━━━まだ、得点は残って━━━」

「ブレイクグロウ(0,蓄積分の追加ダメージ)。楽しかったよ!また、戦おう!」(小鳥遊風花、残り0点)

「嘘………でしょ?」

保健室に向かう私の頬には、他人に見せたくないものがとめどなく流れていた。




「そろそろ勝負をつけようか、桐生」

「だな、ゴーレムフィスト(30,240)!」(桐生大地、残り827点)(緋空夕辺、残り563点)

「スカイアロウ(100,750)!」(緋空夕辺、残り463点)

「グラウンドウォール(10,被ダメージ-200)!ゴーレムフィスト(30,240)!」(桐生大地、残り237点)(緋空夕辺、残り323点)

「クリムゾンスワロウ(50,300)!」(緋空夕辺、残り273点)

緋空君の手から出てきたのは、なんと燃える燕だった。

「グラウンドウォール(10,被ダメージ-200)!それじゃ俺を倒しきることは出来ない!俺の勝ちだ!スピリット・オブ・ガイア(100,700)!」(桐生大地、残り127点)

「イブニングロゼ(150,被ダメージ-1000、カウンター50%)。アドバンスクラスをナメるな」(緋空夕辺、残り123点)(桐生大地、残り0点)

「マジかよぉ、負けちまった」

スタンダードスターの一人は、儚く散ったのだった。


さて、次は僕の番。

「さあ、潮、砂田君。勝負だ」

「俺は容赦しないぜ?シートライデント(75,300)!」(浜辺潮、残り351点)

「霹靂シールド(30,被ダメージ-500、カウンター25%)!」(青澤天、残り614点)(浜辺潮、276点)

「問題。太平洋赤道域の日付変更線付近から南米沿岸にかけて海面水温が平年より高くなり、その状態が1年程度続く現象を何という?」

「ゑ?」

「答えは、エルニーニョ現象(20,300)!正解、不正解に拘わらず、火属性のダメージだ!」(砂田謎太、残り857点)(青澤天、残り314点)

何だ、その能力!???しまった、呆気に取られて、防御を忘れていた。あんなの、初見殺しだろ。危ない。ロゴスを取り戻す。倫理は大好きだ。「行けるかい、ワタツミの力?」心の中で問う。『いつでも大丈夫だ』という返答。「いつでも」は嘘だろ。

「大海の衝撃(50,周囲を海水で満たす)、ディスチャージ(100,1200、周囲が海水の時)!」(青澤天、残り164点)(浜辺潮、残り0点)

「問題。世界最大の一枚岩は何でしょう?」

「ウルルじゃないの?」

「残念、正解は………マウント・オーガスタス(20,被ダメージ-500)!」(砂田謎太、残り137点)

「護られた!?」

「問題。ベネズエラのマラカイボ湖周辺で、落雷が無数に起こる現象は何でしょう?」

ちょっと待て。落雷?無数に?それはまずい。

「正解は、カタトゥンボの雷(100,1000)」(砂田謎太、残り37点)

「大海の吸収(10,250,吸収200)!」(青澤天、残り354点)(砂田謎太、残り0点)

「うわ、負けたぁ」

しかし、カタトゥンボの雷はまだ迫って来ている。何とかできるか、いや、何とかするんだ!

「『いつでも』って言ったよな?」

応えてくれなかったら………。そんな事、考えるだけ無駄だ!

「ワタツミアブソーブ(100,技吸収1000)!」(青澤天、残り254点、技吸収分1000)

「マジか、俺の渾身の技だったのにぃ。強いなぁ、天」

「ありがとう、謎太」

「また、クイ研で会おうな!」

「おう!」

クイ研………。クイズ研究部。そんな部活の活動が、今日あるということに、僕はやっと気づいた。

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