"She's leaving home"に思う
仕事をしたくないので現実逃避に書いてみた(その1)
仕事していないのがばれるので本名では書けませんね。
ビートルズ中期のアルバム"Sgt. Peppers"の中の1曲。メロディー・ラインが好きで、オリジナル版はもちろん、ビージーズのカバーなどもかなり聞き込んできた。オリジナルのCDを買ったのはもう四半世紀も前だから、聞いた回数はどれほどになっただろうか。
曲勢やノリの良さで突っ走るタイプの曲ではないだけに、この曲を聞くたびに歌詞の情景を想起していたように思う。とはいえ、歌詞が特別にユニークだったわけでも印象的だったわけでもない。新聞記事から着想を得て書かれた曲だけに、「娘に(家出/駆け落ちという形で)捨てられた両親の悲嘆と気づき」が歌われているのみである。
若かった頃は、娘の側に目を向けていた。情景としてはいささか図式的ではあるが、「物質的には恵まれていたものの、愛情を感じられない生活」に身を置いていた娘の寂しさを慮って悲しみ、駆け落ちも当然とまでは言わずとも愛を得るための行動として切実に感じられるものがあった。
ただ、加齢ゆえか、最近では両親の側に目線が変わってきた。娘本人は愛を感じられず、遅きに失したとはいえ両親も愛の欠落に気付いたのだから、確かに問題はあったのだろう。しかし、例え行動は両親の独りよがりだったのだとしても、そこには確かに、娘へのポジティブな想いがあったのではないだろうか。
もちろん歌の情景はフィクションだし、自分の想像力はかなり貧困なものに過ぎない。所詮単身者の妄想に過ぎず、家族持ちに聞けば異なる感想や実体験に即した指摘が多々出てくるのだろう。
それでも今は、歌詞で描かれている遅すぎた気づきと親子の断絶が、ただ、哀しい。
歌詞も訳詞も引用していない(「」の部分も引用ではない)し、歌詞に基づいてストーリーを作成したわけではないから、歌詞転載にも2次創作にも当たらないはず。
もちろん、問題だと言われれば消しますが。