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legend stone ~伝説の意志~  作者: 田中稚夏
”一章”  滅ぶ町 陽香の旅の始まり
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霊界の生物

「ほら、早く行きましょう」

 私はまどかを立たせて、ペースを合わせながらゆっくり歩きだした。

 どうして私が…?どうして私がこんなことをしているのだろう。私はこんなところで、こんなことをしている場合では無い筈なのに。まあ仕方ないわ、取り敢えずこの子を街まで送り届けましょう。

「分かったなのです。早く行こうなのです。早く行かないと、次の街もなくなっちゃうなのです…」

 まどかは悲しそうに笑って、私の手を掴んだ。そして少し早歩きになって行く。まどかが早歩きをするので、私はゆっくりではなく普通に歩き始めた。まどかは歩幅が小さいから、早歩きでも私の徒歩とスピードが変わらないのね。

「ねえ陽香お姉ちゃん、あの虫さんは何だったなのです?」

 まどかは沢山のお金が入った巾着を抱えながらも、私に一生懸命着いて来る。

「さあ、分からないわ。よく分からないのだけど、この世界のものでないのは確かね」

 霊界から迷い込んだの?それとも霊界の誰かが、連れてやって来たの?

「この世界のものじゃないなのです?どうゆうことなのです?」

 まあこの世界とか言ったって、分かる筈がないわよね…。

「いや、分からなくてもいいのよ。気にしないで頂戴」

 そんなことよりも、本当にこっちに街があるの?地図も何もなく、ただ歩いているのだけれど…。まあ、どこかに街はあると思うしいいかしら。

「そうなのです?じゃあ、気にしないようにするなのです」

 まどかは素直に(本当かは分からない)頷いて笑い、私の隣をちょこちょこ着いて来る。

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