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legend stone ~伝説の意志~  作者: 田中稚夏
”六章” 望海の話 開く魔界の扉(上)
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ストーン封印

 もっと、簡単なもの……? へえ、どうするのだろう。でも私は悠馬と格差があるような気がして、何だか考えようって気にもならないのよね。

「見えなければいいのです。村が見えないならば、入ろうとも思わないでしょう? だってそこには、何も無いように見えているんですから」

 村が見えないならば? 確かに、そうかもしれないけれど……。

「それだったら、元々やっていましてよ? そんなことしたって、魔王からは逃れられませんわ」

 そうだったわね。そういや最初聞いたわ、そしてそれでも魔王の軍は来た。

「見えないように魔法を掛けるんじゃありません、見えないようにするんです。完全に消滅させる、そう言ってるではありませんか」

 訳分かんない! 望海も歩も、私と同じ気持らしい。

「村を他の世界へ移動することは出来ませんが、村が他の世界にある設定にすることは出来るんです」

 だ~か~ら~、訳分かんないっつの! 望海も歩も、まだ気付いていないらしい。

「人間の目に見えないようにすることは勿論、機械や魔物の目でも見えないようにしなければなりません。魔物の目を誤魔化す為には、ここにストーンを置いておく訳にはいきません。魔物の瞳には魔力が映ってしまいますから」

 魔力が映るって、そんなの可笑しくない? だって魔力はオーラみたいなものの筈だし、むしろ空気並みだとも言えるんじゃないかしらと私は思うわ。

「でもストーンは、ストーンはどう致しますことっ!? ストーンがないんだったら、村が見えても魔王は狙わないんじゃありませんかしら」

 確かに……、望海が言っていることも分かるわね。魔王はストーンが欲しいのであって、村が欲しいわけではないのでしょう? それとも、その前提時点で間違っているのかしら。

「人の話は最後までお聞き下さい」

 戸惑う私達を見ながら、冷静に微笑み続ける悠馬。でもまあ、分かったわ。最後まで聞いてあげようじゃないの、あんまりにも意味不明じゃなければだけどね。

「ストーンを置いておかなければいいのです。別に魔力を溢れさせる必要はありませんので、封印してしまいましょう。ストーンを、少し弄っちゃってもいいですか? 形を変えさせて戴きます」

 こんな村最早守る意味もないから、ストーンなんて必要ないじゃないか。そうゆうこと? それでもストーンは守る必要があるもの、渡す訳にはいかない。

 その為にストーンを封印して、村の結界は自分たちの魔力で張るって言うことかしらね。それに形を変えれば、ストーンにより気付かれずらくなるってところか。

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