悪魔と天使
「安心して大丈夫です、僕が絶対に守りますから」
何それ、口説いてるつもり? いや違うわよね、悠馬が私を口説くわけないじゃない。ただ守るから、守るって言ってるだけなのよ。
「これからは、お静かにお願いしますね」
「分かったわ」
私の中で、悪魔と天使が口論を繰り広げる。私は天使として、悪魔に勝たせる訳にはいかないわ。
何で私が、こんな少年に従わなきゃなんないのよ! (悪魔)
そんなの仕方ないじゃない、従わないでどうするって言うの? 私だけじゃ魔王には勝てない、協力することが大切なのよ (天使)
協力? どこが協力なのよ、私が悠馬の言う通りに動いてるだけじゃないの。私の意見なんて、鼻で笑われて終わりなのよ? 絶対に悠馬に従いたくない、私一人だって魔王は倒せるわ (悪魔)
いいえ、一人で倒せるほど魔王は弱くない。倒せると言うのならば、従わないで魔王を倒せば良かったじゃないの。凶器だって、わざわざ用意して貰ってたあんだしさ (天使)
こんなの天使じゃないわ、天使はそんなこと言わないの。倒すなんて、考えないの。小鳥遊陽香貴方も天使、そして貴方は倒すことしか考えていない。
「動きます」
小声で悠馬に言われ、私は歩き出した。
やっぱり命令じゃないの、どうしてコイツの言う通りに動いているの? そもそも悠馬は、最初っから怪しかったわ。どうせこんな奴、敵のスパイに決まってるわ。着いて行ったりすれば、私は血祭りにあげられる。 (悪魔)
そんなことない、味方を信じるのよ。誰も信じないのならば、魔王を倒す意味もなくなっちゃうでしょ? (天使)
違う、私は天使だけど…そんなこと思ってないもん! 天使はそんなのじゃないわ、違うの。てかそもそも、倒さないでぇ。
いいえ、魔王を倒す意味はあるわ。魔王を倒すことで、私の強さを証明で知るもの。 (悪魔)
強さの証明なんて、する必要ないわ。私はただ、皆を助けたいだけなの (天使)
だったら魔王に着いたらどうなの? 魔王に着いて人間を殺したって、魔物のことは助けているわよ? 人間は殺しちゃいけないけど、魔物はいくらでも殺すんだね。そんなに命の価値に、違いがあるのかしら (悪魔)
はっ…、それもそうね。御免なさい、貴方の方が正しいみたい (天使)
結論 悪魔win!




