表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
6/6

歌はストレス解消法。


フランは、執務室から無事脱出すると、街へ向かった。




いつもどおり活気のある街を、フランは何気ない足取りで歩く。


途中、装飾品屋の店員に呼び止められたり、知り合いに食事に誘われたりしたが、丁重に断って、目的地まで黙々と歩いた。




着いた場所は、この街の象徴であるユグドラシル、通称・世界樹がある中央広場だ。


中央広場といっても、あるのは世界樹だけで、他には何もない。


ついでに言えば、この木は、北欧神話にある世界樹というわけではなく、この街ができる前からあった為、これからの繁栄を願い、世界樹の意味を持つユグドラシルと名付けられたとか。




フランにとって、そんな事はどうでもいいのだが、この木は、自分に力を与えてくれるようで、暇なときはよく訪れていた。


「はあ・・・。」


今日何度目かの溜息をつくと、それに反応したように世界樹が風に揺れた。



少し落ち着いたフランは、小さい頃に旅人に教えてもらった歌を口ずさんだ。





    鳥は歌い 踊る旋律


    波長は 変容の祝福


    はるかなる記憶 抱いて


    巡る螺旋 意味をゆだね


    容を変えて 波動を伝える


    永遠の喜びは いま




※FF5ディアフレンズ  『はるかなる故郷』





フランの優しい歌声が、広場中に響いた。


静かに歌うその声は、悲しみの中に光を感じるようなもので、広場にいた人が耳を傾けていた。


フランは歌い終わると、周りを気にせずに目を閉じた。




***




フランが目を覚ますと、辺は茜色に染まっていた。


そのことから、数時間爆睡していたことが分かる。






「きゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」






そろそろ帰ろうかとベンチから立ち上がると、どこかから悲鳴が聞こえてきた。


(これは絶対フラグだ!!


 ・・・・・どうしようか


 フラグは避けたいんだが・・・・・・


 俺の家が治める街で事件が起きるのは嫌だなぁ~


 事故処理絶対俺に回ってくるし・・・


 よし、行くか!


 事故処理の方が面倒だと思うし・・・・・)




と考え終わると、フランは悲鳴の聞こえてきた方へ急いだ。




評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ