結婚は人生の墓場らしい。
ちょっと楽しくなったので、また続き書いてみました。
あんまり話進んでないです・・・。
フランは、公爵家現当主、つまりは父様の執務室に来ていた。
もちろん、この前の件を父様に進言するためである。
今は、執務用机で向き合って座っている。
「―――という訳で、兄さんの教育がなっていないと、俺は判断しました。」
「エヴァンがそんなことを言ったのか・・・・・・・・。」
今朝あった事を事細かに報告すると、父様は眉根に皺を寄せた。
「だから俺に、エヴァン兄さんの性格の矯正を任せてもらえないかという、相談なのですが・・・。」
「しかし、数年前にエヴァンをフランに任せた・・・それでも治っていないのだが・・・。
しかも、あの時のエヴァンの怯え様は普通じゃなかった。
フランはエヴァンに何をしたんだ?」
「何をしたって大袈裟な・・・。
俺はエヴァン兄さんに、世間っていうものを教えてあげただけですよ?
それに、あれで治っていないのなら・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・これからそれ以上のものを教えてあげるだけです。」
満面の笑顔と共にそんなことを言う。
顔だけ見れば、悪意なんて微塵も感じ取れない。
が、数年前の教育2日目の朝、フランに会いたくないと訴えてきたエヴァンの顔を思えば、教育という名の元に何が行われているのか、疑いたくもなる。
「まあ、その件については、エヴァン本人に決めさせるという事でいいか?」
「じゃあ、それを伝えるときに、俺が今から言う事も一緒にいいですか」
そう聞き返すと、先を促された。
「別に拒否してもいいですが、拒否するということは、自分の愚かさを認識したということですので、これからクゥの悪口・・・・というか平民だからと人を卑下する言い方は止めてもらいます。
もし、またその事で、メイシャを泣かせるようなことがあれば・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・その時は覚悟してください。安らかな眠りにつかせてあげますから・・・・・・・、と。」
最後の言葉は、本気の殺害予告だった。
それは、フランの顔や雰囲気は笑っているのに、目だけが笑っていないことから分かる。
「わ・・分かった。そのままエヴァンに伝えよう。」
「よろしくお願いします。では。」
そう言って執務室から出ようとする前に、止められた。
「ところで・・・お前にも縁談が「全てお断りしてください。」・・・お前がそういうのなら・・・。
だが、お前ももう17歳。既に成人しているのだから、誰か良い相手を連れて来てはくれないか?」
それを聞いたフラウは
「俺は、誰かと付き合う気は全く無い。」
一言で言い切った。
敬語(?)になっていないのは、それだけ本気ということか・・・。
「要件はもうないようなので、それでは失礼します。」
そう言うと、フランは執務室を後にした。
残された当主は
「やはり、社交界に出すべきか・・・・。」
独り呟いた。
これが後後悩みの種になることを知らずに・・・・・・・・。
***
フランは自室に帰る途中、さっきの話について考える。
(結婚だと!?俺が!?
はっ、そんな人生で一番面倒な事誰がするかっ!!
結婚は人生の墓場っていう言葉を知らないのか!?
苦労すると分かっていて、結婚したいと思うわけないだろう!?普通。
はぁ・・・。
ぐぅたら生きたいな・・・・。
1日中食っちゃ寝できたらどんなにイイだろう・・・・。)
とか、多分一生無理そうな、というかもしできても人間的にどうだろうという事を思いながら、廊下を寂しく歩いていった。
数日後、フラン(+メイシャ+エヴァン)は、なぜか王家主催の舞踏会にでる羽目になる。
当分フランの夢(?)は、叶いそうにない。
次の話を考えるのが楽しみです!!
暇つぶしどころでは終わらなさそう・・・・ついでに、フランも面倒事にいろいろ巻き込まれそうです(笑)