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ストーカーも、暑苦しかったです。

「あっづぅぅぅぅいぃぃぃぃ」


梅雨が過ぎ、季節は本格的な夏へと差し掛かる。

7月半ばになり、運動部や吹奏楽部は夏休み中の合宿の打ち合わせやら用意やらに大忙しのようだった。

それとは反対に、何時になったって何もし始めないこの部で俺と望月はだらだらと過ごしていた。

て、言うか、此処は部と言っていいのか?望月父よ、貴方はそれでいいんですか?


「もー、煩いですよー?クーラー掛かってるのに暑い暑いって…」


望月に突っ込まれた。

最近、ボケとツッコミが反対になってきているような気がする、このまま形勢逆転なんて、俺は許しませんっ。


「そんなにお暑いのなら…、私が暖めて差し上げましょうか…?」


妖艶(?)な笑みを浮かべ、望月は制服のリボンに手を掛ける。


「逝きたいのか?あ?」


俺は望月に蔑んだ目を向けると、ペッと唾を吐いてやった。

そんな俺の反応に望月は、


「あんっ、そんな目で見られたら、ほんとにイっちゃいますよっ」


つんつん、と鼻を指で突かれた。

正直、ウザいです。

て、言うか最近、望月がストーカーよりもタチの悪い"変態"に成長していっている気がするのは俺だけじゃないはずだ。

前回の話は、ほんのちょっと可愛げがあったのに…。


「あ、そうだ、美弥くん。もう直ぐ夏休みなんですが、ご予定とか、入っていたりします?」


自分で乱した服を調えながら、頬を少し赤らめ言った。

そういや、こいつのせいで友人と遊ぶ約束もしてなかったんだっけか…。

言っておくが、望月とは違って俺には友達いるからな!?ぼっちとか、そういうんじゃないからな!?


「美弥くん、それ誰に言ってるんですか?」


心の中で叫んでいたはずが、望月に伝わっていた。

望月に変な目で見られたら俺はもうおしまいだ。


「そう…だな、(おまえのせいで)全然予定は入ってないぞ」


「無視ですか」


ほら、そうしないと話進まないし。


「まぁ、いいです。でも本当に入ってませんよね?」


「あぁ」


「後から入る、何て事は?」


「まぁ、可能性は0じゃないけど、(お前が関われば)まずないな」


望月に出会ってから、事あるごとに望月について友人に話したのだが、毎回嫌な顔をされるんだ。

前は無理に話を逸らされもした。

コイツ、一体何しでかしたんだよ。


「ほんとにほんとに、ほんと~ぉに、ですか?」


ブチッと、何か切れた。


「ぬぁんだよさっきっから!うるっせえんだよ!!、何?アレなの?そんなに俺が最近ぼっちだって事を俺の口から言わせたいの?いい加減俺も怒るよ?え?」


「そっ、そーゆーわけじゃないですけど…」


Q.さっきの切れた音って何?

A.俺の堪忍袋の緒の音です

自分の中で自問自答をしていたら、望月が両手の人差し指同士をつんつくさせて言った。


「あの…私と、夏休み中も一緒に、過ごしてくれますか…?」


若干俯いた状態でこちらを見上げた。

ほんのり上目遣いがイイ!!…と、思うけど。

こいつ、これだけの為にウジウジと…。


「ああ、いいぞ」


これでも頑張って言ってくれたほうなんだろう。

褒美を与えてやろうじゃないか。

そう思って、俺はあっさり承諾した。


「……う、嘘だ!!!!!」


レ●ちゃんの幻覚が見えた。

…じゃなくて、


「なんで嘘吐く必要があんだよっ」


「だ、だって、美弥くんだったら、そりゃ優しいから、文句言いながらでもお願いを聞いてくれるけど、そんなあっさり許可なんて出しませんし、美弥くんはツンデレですし…。はっ、もしかしてデレが出たんですか?デレ期ですか?寧ろデレデレ期ですか?遂にツンは捨ててデレデレポジションにつくんですか?いやちょっと早すぎませんか?私てっきり、残りの約2年間の私との濃密な思い出によって3年生の卒業時にやっとデレデレを見せて私に告白って言うシナリオを描いてい………」


「というわけで、久しぶりのUPだと言うのにこのカオス。こんなのまだまだ続きます。1学期終わって夏休み間近、夏休み前の理事長の話よりも厄介なコイツと、楽しめたら、楽しみたい…な」


ちょっとー、美弥くん聞いてますー?何て言うのを聞き流しながら、望ヶ丘高校は1学期の幕を閉じたのであった。本当に幕を閉じてやりたいくらいだっ!

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