プロローグ
こんにちわ、始めまして!
karasu64です。
処女作です!初めてなので至らない所があると思いますが、読んでくれると幸いです!
では、物語を始めましょう・・・
神無月聖夜は物心ついた時には、もう両親には相手にされず、友達と呼べる人はいなかった。
近づいても
「お前みたいな女遊びに入れてやんないよ!」
「遊びたいなら女同士あそんでろよ!」
なにが原因でこんな状況になったのか分からない。
今なら少し分かるが、小さい頃は我慢して一人で公園のブランコで何もしないでただ、ぽつんと、座っていただけだった。
あの時、俺は男だと言えれば、少しは違っていたのかも知れないし、両親似ていない女顔負けで、さらっとしている黒髪を背中まで伸ばしてたらそれはしょうがないなと今なら思うが・・・
少しでも振り向いてもらえるように気を引こうとしたが、何も相手にしてくれない。むしろ嫌われる。
嫌われていく内に人の顔を見るのが嫌になり見られたくなかった。
しかし、妹の神無月冥弥だけが違かった。
一緒に過ごし、一緒に笑い、一緒に居てくれた。
兄の俺が可愛いと思うし、愛嬌があって、それでいて優しい・・・
実際モテているらしく、告白されるとちょいちょい俺に聞かせてくる。
「そうなんだ。」と適当に言うと不機嫌になり怖いときがあるが。
そして、14歳の時妹からの初めてのプレゼントをもらった。
「聖ちゃん、お誕生日おめでとう!」
初めてプレゼントと言うものをもらって内心嬉しかった俺は「ありがとうな。冥弥」と言ってプレゼントを見た。
・・・ん?何だこれ
そこに入ってたのは、ピエロがつけているような、半目は笑っていて、半目は泣いている。
三日月のように大きく口を開けて笑っている仮面だった。
「え、えっと、なんでしょうかね・・・?これは?なんか面白い物があるんだけど・・・」
見れば分かるでしょ、と言うように胸を大きく張って言い放った。
「それね、聖ちゃんに合いそうだから買ったの!」
は・・・?なにを言ってるんだ?俺に合いそうだから?いやいや、合うわけないだろ!こんなのもらっても微妙だ・・・
「何で仮面なの?俺こんな趣味無いけど・・・」
冥弥は不安そうに
「前から聖ちゃん、人に顔を見られたくないって言ってたよね!だから買ったんだけど・・・嫌だった?」
それを聞いた瞬間、自分の中の想いにすっぽり何かが入っていった。
「ありがとう・・・一番の宝物になりそうだよ。ホント、ありがとな。」
自分には冥弥だけ居てくれればよかった。
あれから3年経った寒い冬・・・
「聖ちゃん、これから服買いに一緒に行こうよ!」
「急にどうしたんだ?友達と約束があるんじゃないのか?」
突然、誘ってくる冥弥。
普段服など買いに行くとしても友達と一緒に言っているはずだ。
「今日はもう聖ちゃんと一緒にいるって決めたの!」
まぁ、一緒にどこか出かけるぐらい良いだろうな。
「わかった、じゃあ準備するからちょっと待っててくれ。」
「待ってるね~」
それにしても急にどうしたんだろうな・・・
少し違和感を覚えつつ準備した。
準備を終え、駅前に行くことになった2人は昼食を食べてなかったので、食べてから冥弥の行きたい所について行く事にした聖夜は振り回されつつも楽しい思いがあった事もあって気づかない内に夕方を迎えていた。
今から帰れば丁度夕飯になるか。
「じゃあもうそろそろ帰るか。」
そう言って家に向かっている時、突然冥弥が
「今日は、ありがとね。久しぶりに楽しめたよ!」
そう言って突然感謝され、やっぱり何かあったんだと思い、朝出かける前に気になっていた事を聞いてみた。
「朝から気になってたけど、どうしたんだ?今日の冥弥少しおかしいぞ。なんかあったんなら言ってみ?」
立ち止まって、少ししてから振り向いた顔にはさっきまでの笑顔とはうって変わって泣きそうな顔があった。
「どうし、「あのね、友達と喧嘩して聖ちゃんの事色々言われたんだ・・・。無表情で怖いとかさ、女みたいでなんか気持ち悪いって。それでかーってなって口喧嘩しちゃった。」
そう言って泣きそうにながら笑っていた。
我慢して泣かないようにしていた。
それを聞いた瞬間、ショックと同時に過去を思い出した・・・
自分のせいでこんなに嫌な思いをして辛いのにそれでも俺を見捨てない冥弥になんて言えばいいかわからなかった。
それを見て冥弥は何を思ったのか、自分にこう言ってきた。
「でもね、聖ちゃんが私のお兄ちゃんですごく良かったんだよ?勘違いして欲しくないけど、これはほんとだよ!何度も助けてくれてるのに、嫌な顔一つもしないでずっとそばに居てくれた。それだけでも、良いんだから・・・だからそんな顔しないでよ。まぁ少しは他の人と話したりしてほしいけどね。」
自分に笑い、冗談を言いながら言ってきた。
なんでそんな顔出来るとか、自分は居ないほうが良いとか、思っていた気持ちが吹き飛び、こんなに自分の事を考えてくれているのが嬉しいと同時に冥弥を支えないとと言う気持ちが同時に出てきて「・・・ありがとう。」としか言えなかった。
そして、気づかなかった。
横から車が来ていることを・・・
そして気づけば、目の前にいたはずの冥弥は居なく、残っていたのは大量の赤い何か・・・
・・・何が起きた?それでこの赤いのはなんだ?なんで目の前に居たはずの冥弥はあそこに倒れているんだ?
そこまで考えてから「冥弥!!!!!!」と倒れてる冥弥に走って行った。
「冥弥!なぁ・・・おい・・・嘘だろ・・・?目開けてくれろ・・・」
そこまで言ってから野次馬の誰かが連絡したのか、遠くからサイレンの音が聞こえてきた。
「せ・・・いちゃ・・・ん」
「しっかりしろ!!大丈夫だ!今救急車きてるから・・・すぐによくなるから!!」
と言うが、段々と弱々しくなってくるのは見て分かった。
自分の中で居なくなっていくような感覚に陥った聖夜は必死に声をかけていた。
だが、冥夜はもう駄目だと分かったのか自分に向かって笑いながら
「あはは・・・へ・んな・・顔・・・笑っ・・てよ?そんな顔聖ちゃんには・・・似合わないよ?せっ・・かく・可愛い顔してるのに・・・」
「冗談言ってる場合か!そんなこといって「お・に・・いちゃん・・・」っ!」
「おにいちゃ・・・んの妹で・・・良かったよ!」
そういって笑って自分を見てきた。
そこには死んだ冥夜を抱きしめて泣いている聖夜が居た。
プロローグってこんな長かったっけ・・・?なんか異世界物の物語のはずなのに、異世界に行けないという・・・
なにぶん処女作なので、誤字、脱字があるかもしれませんが、指摘してくれると幸いです!
あとこうすると読みやすいとか、感想とかくれるとうれしいです!
次はちゃんと異世界に行くようにします・・・
多分・・・