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第十九話:まだ遅くはなかった

1話の長さは、大体1000~4000文字程度です。

この話の文字数:2052

ワタシ達は、モネを探す為、「ルミネ」の町に来ていた。

まずはここの冒険者ギルドに、暗闇の洞窟に入る許可を貰わなければならない。

ここの冒険者ギルドは規模が大きく、すぐに場所は分かった。

早速、暗闇の洞窟への入場許可を貰おうとする。

「すみませーん。暗闇の洞窟への入場をしたいのですが。」

「え?お嬢さん、失礼ですが、ギルドランクは…」

「はい、これ。」

ワタシはギルドカードを手渡す。キセキの分も一緒に渡した。

「ランク…Bですね。お若いのに、凄いですね。」

「で、許可が欲しいのですが。」

「許可は出来ますが…今、ちょっとした問題が起こっていまして。ダンジョンの上層で、魔物が大量発生していまして。Bランクの冒険者でも、少し危険が伴うかもしれないです。」

「そうなんですね?」

洞窟内で何かが起こっているようだ。モネが問題を起こしたって可能性もある…。

「なので、あそこに入るのは、もう少し後にした方がいいかもしれないです。」

「でも、少し急ぎの用があるので。」

「そうですか。では、許可証の発行を…。」


そうして、ワタシ達は「暗闇の洞窟」の入口までやってきた。

すると、ボロボロの男がダンジョンから出てきた。何やら焦っている様子だ。

「魔物大量発生の原因が…分かったぞ!誰か…ギルドに伝えてくれ…!」

男はそう言うと、倒れ込んでしまった。私は男の身体に、興味深いものを見つけた。

「…この細い糸は…。」

「それは…下層で出会った魔物の糸だ。」

私は、このダンジョンの中にモネが居る事を確信した。

「そいつがくれた情報なんだが…このダンジョンの最下層に、「非人」と呼ばれる人間が棲み付いてて…そいつがこの魔物の大量発生の原因の可能性があるらしい。」

ん?モネは少なくとも10年前は会話のできる魔物ではなかったはずだ。ならば…進化したのか。「アラクネ」か、もしくはその他の上位種に?まぁ、七色の中に「思考共有」のスキルを持つ者が居たから、七色と魔王の間ではある程度意思疎通が出来たんだけど。

そしてとりあえず、異変に関してはモネが悪さをしている訳ではなさそうで一安心だ。害のある魔物と認識されたら、退治されちゃうかもしれないから。そこいらの人間にはモネは負けないと思うけど…「白と黒」クラスの強者が来たら流石に敵わないだろう。

「そいつを攻めるなら、一旦、体制を立ててからの方がいいだろうな…。」

ワタシ達の横に居た、筋骨隆々な男がそう言った。この男はギルドでも見かけた。ギルドから派遣された調査員なのか、ギルドの職員なのか分からないが、この場はこの男に仕切ってもらうのがよさそうだ。

「俺は、今上層の魔物の討伐を任せている隊に、一旦引き上げるよう伝えに行く。何人かついてきてくれないか?俺だけでは全員を撤退させるのは時間がかかる。ランクB以上の冒険者だと嬉しいが。」

「ワタシ達が行きましょうか?」

ワタシはギルドカードをその男に見せる。

「お嬢ちゃん達、Bランクか。その歳ですげぇな。じゃあ、手伝いをよろしく頼むぞ。」


ワタシ達は「暗闇の洞窟」の第三層まで来た。

聞いていた通り、魔物が大量発生しているようだ。

キセキが日属性魔法「フラッシュ」を常時発動してくれているおかげで、視界は良好だし、敵の一部は光が苦手なようなので、ダメージも与えられている。

ワタシは「残滓吸収」のスキルを持っているので、積極的に敵にトドメを刺すようにしている。敵一体一体は大した強さではないが、塵も積もれば山となる。ギルドカードを見ると、ワタシのレベルは既に40まで上昇していた。

敵をなぎ倒しながら、残っている冒険者たちに避難を促す。

「ありがとう。ここで戦っていた冒険者たちは全員撤退出来たはずだ。協力、感謝するぞ。」

「はい。」

「俺達も撤退して、ギルドで作戦を立てよう。こんな魔物の大量発生を引き起こせるような奴に、準備なしで挑むわけにはいかんからな。」

もう少し下層まで潜って、モネの様子を確認したかったが、仕方がない。ここは一旦帰るしか…

そう思っていた時、異変が起きた。

「あ?なんだ、これ?…煙?」

下の層へ続く穴から、煙が出てきたのだ。

「下の階層で、何かが燃えている…?」

「噂の「非人」ってやつの仕業か?不味いな、これでは、奴を倒そうにも、下層へ行くまでが大変だぞ…。」

何かが燃えているということは、下層は空気が薄くなっていくだろう。このままでは、下層どころかこのダンジョン全体が、人間の立ち入れない環境になってしまうかもしれない。


…?

魔王の50のスキルの一つ「流血感知」が反応している。反応があるのはここからかなり下、恐らく迷宮の最下層付近だろう。

これが反応しているということは、その地点で誰かが流血しているということだ。この反応の大きさだと、少しの怪我ではない。血の持ち主はかなりのダメージを負っているはずだ。

…アレをやるか。

「キセキ。」

「はい?」

「ちょっと、下の方へ行ってくる。後の事はよろしく。」

「えっ?」

説明している暇はない。

50のスキルの一つである、アレを使う。




「魔血召喚。」


19/50話です。

投稿サボってました。執筆も絶賛おサボり中です。

キリが悪い所で投稿を止めてしまった事は反省しないといけません。

今回は特に書くことが無いです。また次回。

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