デートの待ち合わせまで
デートに向かうマリナは、ドキドキしていた。不安と、幸せな気持ちがあった。
マリナは、髪の毛は整えたけれど、化粧はすごく薄め、服も地味な格好だ。
「これでいいよね」
マリナは何度も時計を見た。すごくドキドキしていた。
「緊張するな」
父が仕事で家を出たあと、少ししたら、マリナも家をでた。
マリナは、デートの前に、病院に行かなくてはならなかった。月に1度通っている病院だ。
「間に合った!」
マリナは、予約ギリギリに着いて、病院の受付を済ました。
「マリナさーん」
「はい」
看護師さんに呼ばれ、マリナは診察室に入った。
「あれから、調子はどうですか?」
「最近は、元気が出てきました」
「よかった。まだ気分がよくないときはありますか?」
「最近は、減りました」
「そうですか。それはよかった」
数分で診察は終わった。マリナは、この無意味な時間が苦痛だった。
「マリナさん」
お会計のお姉さんに呼ばれた。
「はい」
「次回のご予約は?」
「あの、予約はやめておきます」
「わかりました」
マリナは、もう病院には来ないと決めた。
「いまは、カイさんがいる」
マリナは病院を出ると、小走りでデートの待ち合わせ場所へ向かった。