街散策
俺らは店を後にした俺らは、冒険街の中でもダンジョン付近の地区である中央街を回る事にした。
冒険街というのは大概ダンジョンを中心にして広がっている。
そして冒険街はダンジョン付近の中央街、その外に広がる周辺街という風に2つに分けられている
その広さは様々だが、この冒険街は南北10キロ、東西10キロで面積は100キロ平方メートルとなっている。
流石にその広さの街を1日で回ることは大変なので、中央街に絞って回ることにした。
やはり中央街というのは、人がより集まり繁盛するところなので、有名なブランドの装備店や飲食店や洋服店が数多く並んでいる。
そのためか、客の奪い合いが日々毎日と行われている。
その中にあまり有名ではない店が立ち向かうのは、結構大変なことである。
だからそういう店は、その店ながらの特徴を活かし日々努力している。
だが、だからといって必ずしもその戦いのなかで生き残れるとは限らない。
そう思うと、さっき俺らが行った店も上からだが、なかなかだったということなのかもしれない。
まあ、価格も非常に良心的だったし、店主の目が正しいのなら装備選びにおいてアドバイスも貰えるということになるからな。
俺らは適当にぶらぶらと歩き回り、気になる洋服店があったらそこに入って、欲しい物があれば買うという感じで街の散策を進めていった。
それといった目的などはないから、本当に気の赴くままに街を歩き回った。
そうしている内に、ふと手元の腕時計を見ると短針が5を指していた。
もう5時か………。
ふと空を見ると太陽が傾き始めていた。
手元に荷物はないから目で見ることはできないが、買ったものの多さをイクスダースの重さで代わりに実感する事ができる。
イクスダース、剣、鎧、盾、さらに冒険用の服数着。
値段にして約四千ルカ。
すなわち4万円近くの買い物をしたということだ。
高校生が1日でするには、あまりにも多くの物を買ってしまっているな。
そう思いながらも、何か気になるものがあると欲しいなと思ってしまう。
本当に物欲って恐ろしいな……。
「なあ、もうそろそろ帰らないか?」
もう十分に街を歩き回ったという感覚が俺にはあったし、明日はコロシアムでの講習会だ。
なるべく早く帰って疲れを癒やした方がいい。
佐藤さんに至ってはWGから家まで一時間程度はかかるだろうし、俺ももしかしたら今日の夕食の料理担当になっているかもしれない。
あと、正直言って歩き疲れた。
以上の理由から帰りたかった俺は、みんなにそう言うと
「そうね。欲しいものも大体は買ったし、できるだけ暗くならないうちに家に帰った方がいいわね」
「明日も休みじゃなくて、普通に学校………というか講習会もあるしね」
霞とカズはそう言って、俺に賛同してくれた。
だが佐藤さんは
「ちょっと待って。一応コロシアムに行っておかない?ほら、先生も場所を確認しといてって言っていたし」
確かにそんな事言われたような気がする。
「ここから歩いて5分くらいだし、行ってみよ?」
俺はスマホで地図アプリを開いて確認すると、ちょうど現在置とWGとの間にあった。
「そうだな、ちょうど帰り道だし寄ってみるか」
そう言って、俺らは帰るついでにコロシアムへと寄ることにした。
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