表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

空に憧れた少年と赤い飛行機

ボカロ曲をもとに、空にあこがれた少年が空を飛ぶ話を書きました。

 暑い夏の日差しが照り付ける中、少年は空を見上げていた。


 ここは県営名古屋空港(NKM)の北側に位置する、エアフロントオアシス小牧だ。少年の上をFDAのエンブラエルERJ-175 JA11FJが太陽の日差しを反射して緑色に光りながら飛び去って行く。彼は手を伸ばして「いつか、自分もそこまで行けるのかな」そうつぶやいた。


 それから数年がたち。彼は中学生になった。構造力学や流体力学はまだ理解しきれていないが、毎日のようにドラフターの前に座ってひたすら飛行機の設計図を書いていた。Airfoilは「Theory of Wing Sections」を見てその中から選んだものを使う。


 それから数年後が立ち少年は高校生になっていた。高校二年生の春、彼の目の前には、デルタ合板に布張り固定脚の直線翼の複葉機が真っ赤に塗られていた。エンジンはライカミングO-200を搭載した。この機体を見て少年は「つぎはぎだらけだな」と呟く


 この飛行機は耐空証明を取れていない。試験の第一段階として、地面をタキシングする。赤い飛行機はゆっくりと動き出す。が、次の瞬間、主脚が折れてしまい、胴体を地面とぶつけてしまう。


 壊れた機体をトラックに載せて、離陸していく飛行機を見る。少年は夕暮れの空に手を伸ばして、遠くを見る。


 家に帰ってドラフターに向かうと、主脚の再設計を始める。六か月後、再設計をした設計図に基づき、ダメージを受けた飛行機を修理して改修する。再設計の際に、主翼のSpar(翼構造)の強度不足が発覚し、これも作り直すことになった。


 そうして作り直した、赤い飛行機は最初の試験である地上走行試験をクリアして、ジャンプ飛行も問題なくクリアした。でも自分が作った機体を見ると、とっても古臭くて、他の飛行機みたいな後退翼やクリップトデルタ翼のようなかっこいい翼をもっているわけでもない。そんな機体を見ていたら弱気になって、自分の作った飛行機が嫌いになってしまった。赤い飛行機は、そのまま倉庫にしまわれた。


 四か月がたち、少年は三年生になった。少年の心の中で、幼いころに見た緑色の飛行機が輝いていた。


 彼は飛行機をトラックに載せて空港に来ていた。雨が降っていたが、午前中であがった。今日は初めて、赤い飛行機と共に大空へ舞い上がる大切な日だ。そんな少年記念日を祝福するように空に虹が架かった。


 機体の足掛けを使い飛行機に乗り込む。ブレーキがかかってることを確認して、バッテリーにつなぎ燃料ポンプスイッチを入れエンジンを回転させ、エンジンを始動する。各種計器や警報ランプに異常がないことを確認し、スロットルを左手で前に押し込む。プロペラは心地よい音を奏でながら回る。


 ブレーキを解除して、機体はゆっくりと前へ進みだす。ブレーキをうまく使ってタキシングをして滑走路端に到着する。初めての飛行ということもあり、喜びと不安で少年の胸の鼓動は高まっていた。


 不安を振り払い少年は左手でスロットルを全開まで押し込んだ。機体はプロペラに引っ張られ、どんどんと加速していく。V1を超え問題なく加速していく。滑走路の三分の一を過ぎたあたりで、V2を超える。ゆっくりと操縦桿を引き上昇へ移る。高度が10000ftを超えた所で水平飛行へと移行する。


 少年の飛行機は、誰にも目も向けられなかった。でも、少年の中では光り輝く宝物だ。


 少年はコクピットから上空を見上げ、いつか僕も高度46000ftに到達できそうだと呟き手を伸ばす。

文章量少ないし書きまししたいなぁ

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ