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第6話:魔王城の裏風俗(マッサージ店)開業! メンヘラ吸血鬼を「よしよし」してたら依存された

誠一郎の「全異世界風俗コンプリート」という目標を胸に、彼の介護スキルが魔界の頂点で炸裂する、悪意と欲望に満ちた物語の続きを作成します。


第6話:魔王城の裏風俗(マッサージ店)開業! メンヘラ吸血鬼を「よしよし」してたら依存された



【現在の状況】


* 場所:魔王城・筆頭衛生兵長室(別名:誠一郎の慰安所)


* 職業:魔王軍・筆頭衛生兵長(実質:魔王軍幹部専属の卑屈な整体師)


* 現在の残り寿命:1週間3時間(魔王施術による超延命)




1. 開業! 誠一郎の「夢の城」




魔王ゼノンからの特命により、誠一郎は魔王城の一室を好き放題に改装する権利を得た。



彼の要望はただ一つ。「人間界のヘルスやアロマを凌駕する、最高の癒やし空間」だ。




「よし。これで完璧や」




誠一郎が満足そうに頷く。



部屋は高級感溢れるベルベットと間接照明で統一され、中央には特注の巨大な施術ベッドがある。


魔王が「人間風の豪華絢爛な家具」として全て用意してくれた。


そして、念願の従業員。


魔王軍の『福利厚生』という名目で、サキュバス嬢が3名、ダークエルフ嬢が2名派遣された。




「ひいぃ! 衛生兵長様、よろしくお願いしまぁす!」




彼女たちは、誠一郎の『筆頭衛生兵長』という地位と、あの恐ろしい魔王を一瞬で眠らせたという噂に怯え、誠一郎を神様のように扱う。




(よっしゃあああ! 天国や! これで夜勤もサボり放題、そして……風俗コンプリートへの第一歩や!)



誠一郎は心の中で下卑た笑いを浮かべた。



だが、その時、部屋の扉がノックされ、彼の最高の夢は早くも打ち砕かれる。




「あ、あの……筆頭衛生兵長様。お初にお目にかかります。魔王軍特務執行官の、リリスと申します」




入ってきたのは、血を吸わずに生気を奪う種族、吸血鬼ヴァンプのリリスだった。



雪のように白い肌、長い銀髪。スタイルは完璧な美女だが、その目は不安と怯えに満ちており、見るからにメンヘラ(精神不安定)だ。




「アタシ、その……血ぃ見ると、すぐ貧血で倒れちゃうんです。あと、誰かに触られるのも……すごく緊張しちゃって。でも、魔王様から『誠一郎のところでマッサージを受けてこい』って言われたから……」




リリスは施術ベッドの前で、震えながら立ち尽くしている。



(うわぁ、最悪のクレーマーや……。血が嫌いな吸血鬼ってなんやねん。こんなんで満足させられるか?)



誠一郎の心は「すぐ死ぬ」という即死判定に向かって真っ逆さまだ。




2. メンヘラ吸血鬼との攻防




「あ、あの……誠一郎様。そのベッド、硬くないですか? 私、背中が敏感で……硬いと、過去の嫌なことを思い出してしまって……死にたくなります」




リリスは今にも泣き出しそうだ。



誠一郎の寿命ゲージが**【1週間2時間50分】**に減っている。一刻の猶予もない。



(チッ、めんどくせぇ! 介護施設にもおったわ、こういう『寂しいから構ってちゃん』!)



誠一郎は、腰痛持ちの介護士としての経験を思い出した。こういう患者には、技術より「共感」が一番効く。




「リリス様!」




誠一郎は優しい声色を作り、リリスの手をそっと握った。




「大丈夫ですよ。お辛かったですね」




リリスの体がビクッと震えた。




「その辛い気持ち、私が受け止めます。私だって、58年間独身で、彼女もいなくて、夜勤ばっかりの人生で、いつも虚しさの隣にいましたから……」




(自己中な愚痴を言ってるように聞こえるが、これは『共感』という名の必殺技や!)




「……え、あなたも……虚しいの?」




リリスの目が誠一郎を捉えた。自分と同じ「闇」を感じたかのように。




「ええ。だからこそ、リリス様のような美しい方が、心の底から癒やされるまで、私はこの手で尽くします。施術は『触れる』のではなく、**『包み込む』**ものですから」




ピコーン!!



【対象:精神的不安定な上位魔族】


【行動:自己投影による共感と情緒的安定化】


【評価:究極の精神介護(依存誘導レベル)】


残り寿命:+1週間 獲得!!



「に、二週間……だと……!」



誠一郎の命が、倍になった。



その後、誠一郎はリリスにマッサージをした。



しかしそれは、リリスが望む通りの「ほとんど触れない」マッサージだった。



ただ、誠一郎が隣に座り、「辛かったこと、全部私に話してください」と延々と愚痴を聞く、闇の傾聴サービスである。




「ねぇ、誠一郎さん……アタシ、勇者パーティーにバレたらどうしよう……」




「大丈夫ですよ。私が勇者様からボコボコにされて時間を稼ぎますから」




「誠一郎さん……優しい……もっと私の話、聞いて……」




誠一郎は延々とリリスの愚痴を聞き続け、その度に「頑張ってますね」「偉いですね」と褒めちぎる。



愚痴を聞き終わるたびに、誠一郎の寿命が10分、20分と増えていく。



リリスはすっかり誠一郎に懐いてしまい、施術が終わっても帰ろうとしない。




「ねぇ、誠一郎さん。アタシ、もう帰ってもいいんだけど……**今帰ると、また一人になって虚しくなっちゃうから……**どうすればいいと思う?」




「も、もちろん! 私がついていなくてどうします! 今日は特別に、私の**『膝枕で耳かきサービス』**をいたしましょう!」




ピコーン♪(顧客満足度限界突破:+1日)




3. 第二の難敵、炎の魔女ゾーラ




リリスが誠一郎の膝枕でウトウトし始めた頃、部屋の扉が「ガツン!」と音を立てて開いた。



入ってきたのは、全身から赤黒い炎を噴き出す、灼熱の魔女ゾーラだった。



彼女は怒り心頭の様子で、部屋の豪華な絨毯が足元からチリチリと燃え始める。




「おい、人間! 貴様が魔王様を寝かしつけたという奇跡の施術師か!」




「ハッ、ゾーラ様! お待ちしておりました!」




ゾーラは、燃え盛る指でリリスを指差した。




「チッ、またリリスか! 弱弱しい。わらわは今、激しく怒っておる! 貴様のマッサージでわらわの**『燃え過ぎた炎』**を鎮めてみせよ!」




「も、燃え過ぎた炎……」




(物理的に火だ! 触ったら焼死や! 即死ループに戻る!)



誠一郎は慌てて周りを見回した。



彼女は魔王軍の軍団長の一人であり、確実に「大物」だ。彼女を満足させれば、寿命はさらに飛躍的に伸びる。




「ゾーラ様! その怒り、よく分かります! **『燃えるような仕事量による慢性的な心身のオーバーヒート』**ですね!」




「……な、なぜ分かる!?」




「私の故郷にも、仕事で燃え尽きて、家で奥さんや子供に八つ当たりする人が山ほどいました!」




(共感攻撃、炎タイプにも効くか!?)



ゾーラは、自分の炎の腕を差し出した。




「では、やってみせよ! わらわの体に触れ、この炎を鎮められるものならな! 触れば、貴様の腕は燃え尽き、貴様は即死だ!」




誠一郎の寿命ゲージが、ゾーラの炎の熱で焦げ付きそうになる。




「触れずに炎を鎮める……」




誠一郎は一瞬絶望したが、脳裏に一つの知識が蘇った。



『介護の現場では、熱を冷ますために、濡れタオルを使う』




「ゾーラ様! 承知いたしました! 『火には水を!』 ですが、ただの水では魔力を帯びたゾーラ様のお体を傷つけてしまう!」




誠一郎は、すぐさま従業員のダークエルフに指示した。




「そこのダークエルフ! すぐに**『極低温の氷魔法』**で水を冷やせ! それを私のマッサージタオルに浸せ!」




「は、はい!」




冷水魔法で冷やされた、白いタオルの塊。一瞬で湯気を上げるほどの超冷却だ。



誠一郎はそれを手に取り、ゾーラの燃える腕から、数センチの距離を保ちながら、タオルを何度も振りかざした。




「はい! 冷却! 冷却! 蒸気を抜きまーす!」




タオルから放たれる『冷気』と、ゾーラの炎から放たれる『熱気』が激しくぶつかり合い、施術室全体が猛烈な熱湯の蒸気に包まれる。




「あぁ……! 熱いのに、心地いい……! この、熱と冷のコントラスト……まるでわらわの戦場での孤独と、玉座の上の寂しさのようではないか!」




ゾーラの炎が、次第に鎮火し、青白く、静かな炎へと変わっていく。



ピロロロロロリーン!!



【対象:炎の軍団長ゾーラ】


【行動:炎上体質への物理的冷却(蒸気療法)】


【評価:介護を超えた火災鎮圧技術アロマテラピー


残り寿命:+5日 獲得!!


ゾーラは満足げにため息をついた。




「見事だ人間! 貴様の施術は、肉体だけでなく、わらわの魂を冷やしてくれた! 今日からわらわも貴様の常連だ! 毎日来る!」




4. 嫉妬深いメンヘラ吸血鬼




「やった……! これで合計2週間以上の寿命や!」




誠一郎が勝利の雄叫びを上げようとした、その時。



膝枕で寝ていたはずのリリスが、青白い顔で立ち上がった。



彼女の目は、誠一郎ではなく、ゾーラに向けている。




「……ねぇ、ゾーラさん。誠一郎さんを独り占めしようとしてるの?」




「なんだ? リリス。貴様も施術を受けたのだろう?」




「アタシは……アタシは**『心の施術』**を受けたの! 貴女の熱くて雑な施術とは違うわ! 誠一郎さんはアタシだけの……心の支柱なのよ!」




ゾーラは首を傾げた。




「心の支柱? こやつはわらわの**『疲労回復ツール』**だ」




バチバチッ!!



施術室の中央で、メンヘラ吸血鬼と炎の魔女の間に、激しい嫉妬の火花と冷気が飛び交い始める。



誠一郎は、血の気が引いた。



(まずい! クレーマー同士が揉め始めた! どちらを贔屓しても、もう片方の機嫌を損ねて、寿命が巻き上げられる!)



【警告:情緒的サービスによる依存対象の発生。修羅場回避に失敗すると寿命を一括没収します】




「ひいぃぃ! ど、どうすれば!」




この魔王城で生き残るには、この二人の女幹部(患者)を同時に、しかも平等に満足させなければならない。



そして、彼が本当に望む**「後ろのサービス」**は、果てしなく遠い夢となりつつあった……。




【次回予告】

リリスとゾーラの「誠一郎争奪戦」勃発!

誠一郎は、二人の幹部の要求を同時に満たすため、一計を案じる。

「そうだ! **『二人同時に施術』**すれば、公平や!」

そして、魔王城に突如現れたのは、あのボコボコの勇者アレックスたち!

「あの裏切り者、絶対に許さねえ!」

まさかの、魔王城への再突入!


次回、第7話。

『筆頭衛生兵長は修羅場で大忙し! 勇者VS魔女VS吸血鬼、そして俺(誠一郎)』

「リリス様、背中! ゾーラ様、頭を冷やして! あっ、勇者様! 逃げてください!」

八方塞がりの誠一郎、絶体絶命!

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