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「お兄ちゃんって何処の高校に通っているんですか?」


 夕ご飯を食べ終え、食器を洗っている僕に凛華が尋ねる。


「どうして?」

「クラスの皆に何処の高校行くのって聞かれて。お兄ちゃんと同じ高校行きたいので••••••」

「俺も聞かれた。••••••俺も兄貴と同じ学校に通いたいな」


 今の時期は皆知りたいんだな。確かにライバルが少ない方がいいからね。


「僕は近くにある天命高校に通ってるよ。奏介もそこの高校通ってるし玲奈ちゃんも受験するらしいよ」

「「分かった。そこに行く」」

「••••••そういえば、2人ってどのくらい勉強できるの?」


 どうして、こんな事を聞くかというと僕は2人が勉強しているところを見た事がないのだ。一応、僕は毎日予習復習を繰り返しやってるよ。


「私は普通に毎日勉強しています」

「俺は••••••。その••••••。引き篭もっていた時に暇だったから••••••。その時に勉強してた」


 生き生きと答える凛華と少し恥ずかしいそうに答える陽馬。


 2人共、勉強の方は大丈夫そうだ。だけど、陽馬が多分独学で勉強したのでちょっと不安だ。

 ••••••そうだな。


「今度の日曜日に、勉強会やる?奏介と玲奈ちゃんを呼んで。僕も奏介も勉強教えれるしね」

「やる!」「やります!」


 玲奈ちゃんもこの前勉強教えてほしいって言っていたから多分2人共日曜日空いているだろう。


 僕はスマホで奏介に勉強会の事を伝えた。2人共、今度の日曜日は空いているようだ。


 ◇◇◇◇◇


 今日は天命高校の受験日である。今日は筆記で明日、面接をするらしい。僕のが通ってる高校は平均より少し上の成績なら簡単に入れる高校である。この前の勉強会で最後に少し過去問のテストしてみたが陽馬と凛華は80点代の高得点を叩き出した。そのため、筆記は大丈夫だろう。••••••玲奈は65点で落ち込んでた。

    .

 筆記は大丈夫だろう。しかし、問題がまだ1つ残っている。それは陽馬の面接だ。多少、他人と喋る事に慣れたが緊張して喋れなくなるかもしれない事が心配になってくる。


 僕は高校が受験で使われるので家で待機している。2人がちゃんとできているか今、とても緊張している。正直、僕自信が受験した時よりも緊張しています。


 午後3時になり、疲れた様子で2人が帰ってきた。


「「ただいま••••••」」

「おかえり、どうだった?」


 2人は笑顔で親指を立てる。どうやらうまくいったみたいだった。僕は安堵のため息を溢す。

 2人を上がらせ、僕は2人の弁当を洗う。


「その••••••トンカツありがとう。元気でたよ」


 弁当を洗っていると陽馬が僕にお礼を言う。どうやら、自分に勝つとトンカツをかけた語呂合わせなのだが陽馬の心を支える事ができてよかった。


「どういたしまして。それじゃあ、面接の練習でもする?付き合うよ」

「お願いするよ」


 僕は明日の面接のための練習に2、3時間付き合った。物凄く疲れたけど2人の為に頑張った。

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