例えば使う責任として
プラスチックごみ、これがやっかいだ。
燃やすと大量な温室効果ガスを出す。
燃やさず廃棄すると、どのみちメタンを出す。
つまりただ捨てるだけでは、この問題は解決しない。
海外へ輸出されてもいるが。
そこで不法廃棄されて海洋を汚染したり、土地を不毛の砂漠に変えたりする。
あるいは安価に処理するために故意に放火されて、温室効果ガスをばらまく……
このくらいなら最初から、ごみを海外へ輸出なんかしない方が温室効果ガスは減る。輸送用の燃料が浮くから当たり前だ。
これは危険すぎるな。行政が手を回して、プラスチックごみを徹底処理するサイクルを作るべきだ。
埋め立てより劣悪な投棄や、(発電するわけでもないから)なんらメリットのない放火よりは。
バイオテクノロジーを駆使して、プラスチックを安全に(二酸化炭素やメタンの心配なく)分解して土へ返す細菌や触媒なんかも作れないものだろうか。
危険視される遺伝子操作だが、この問題に関しては特例があっても。
プラスチックを分解する細菌が発見されたのは、今世紀に入ってからだ。最近ではないか。
徹底的にするなら、プラスチックごみは全部埋め立て。さらに、発生したメタンを回収する装置をつけたいところだ。
言うは易し、だ。事実は莫大な量のごみを埋め立てるのは重機を使ってもたいへんな労力だし。
そもそもメタンの回収だって行うは難し。コスパ的にも労力的にも時間的にも、とにかく割に合わない労働になってしまう。
ここで最初から使う責任として、ごみとなる商品に、もとから処分費用を含めて販売しては。
たとえばペットボトル一本につき一円とか十円の課税。
十円というと信じられない値上げに思えて、事実はもとから採算とは合理的に済ませるには、認識の差異があるのだ。
それで回収したお金は、ごみの処分に使う。できるだけクリーンな方法を選んで。
いままでごみ処理業者は冷遇されてきた。蔑視するひともいた。意識低い人が短絡的に、汚いとか見下して。
しかしごみ処理も商品を作る側と対等の役割であることを、みんなが認知しなければ。
それがこれからは必要だろう。




