アンチテーゼとして
何の意図もなく作品を書いているわけではない。
しかし、大半の作家は単に娯楽作として、低俗で読者の劣情を引きたいだけとか、優越感を持たせたいとか、単に営利目的のために読者に迎合して話を作っている。
戦記物は男には人気だ。恋愛ものは女に人気。しかしね。
戦うってなんのことかね。愛ってなんのことかね。生きるってなんのことかね。
これら本質的なこと。
まったくなんら考えず、単に文を読んでるの?
戦うって何? 生きるためには必要だよ、でも弱いものいじめは悪いし、見苦しいよ。
格闘技したことあるの? あれって、しょせんはスポーツだよ。
対等の条件で、ルールを守って戦う。それが格闘技。
これは正々堂々としている……かな? そうかもしれないけれどね。
これだとね。技が互角なら、体力の強い方が勝ってあたりまえじゃん!
格闘技の技ってすごいよ。身につけるとね、非力でも、格闘技しらない相手なんて、体力だけいくら強くても、軽く倒しちゃうほどだよ。
でもね、技は技。覚えれば、使える人なら使えるものなの。するとやはり、体力に勝るひとにはかなわないでしょ。
だからこそ、武道にはまず礼儀作法が叩き込まれるの。
これが守れないバカか卑劣漢には、格闘技は教えてもらえないのがふつうなの。
でもね。そんな格闘技とか、いくら強くてもね。どんな達人でも試合以外では勝てないの。ルール無用なら、卑劣な手を使われたら、人なんて簡単に殺されるよ。
戦いってそんなものなのに、己の強さを自慢してどうするの?
力ばかり求めてどうするの?
以上、これが戦いと愛へのアンチテーゼ。
生きるってなにかな?




