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パズルクローン  作者: 愛澤サナエ
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人工アダムとイブ

西暦20100年を過ぎた頃から人間は保険として自分の臓器パーツクローンを作り、万が一に備えるようになった。


一般的にはパーツを試験管で保管しておく形だが、上流階級とよばれる金のある人々は完全な自分のクローンを作り、飼っていた。


だが、世論がクローンを批判した。人という生命のコピーは尊い。人権があると。


そんなとき、ある一人の学者が特殊なクローンを作って発表した。人間の成分をすべて1から作成したものからできた人工生命で、それをクローン化したものだった。


その名は『パズルクローン』どんな人にも合わせたパーツを自己生成するクローンだ。


いうなれば、誰でもないクローンだ。

世論は人権を主張するが、自分の命も惜しかった。

だから、時の権力者たちは言葉巧みに『人間の細胞を使っていない、誰でもないクローン』は人ではない。人の形をした試験管である。

これは人ではない。ならば、人権もない。


一体のパズルクローンから必要なパーツを使いきったらそれはただの肉片であり、いらないナマモノは捨てれば良いという考えを広めた。


そうしてパズルクローンは、人権をもたないただの細胞作成のための製品となって地球に広がった。


のちに、パズルクローンを作った科学者は後悔をし、母体細胞を持ったオリジナルのパズルクローンをどこかに隠し、人生に幕を閉じた。

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