世界地図の本
書斎と名付けられた部屋に入るとそこにはこぢんまりした机が出迎えてくれた。その後ろにはいっぱいに詰められた本棚が控えている。
(よくぞまいった。ちこーよれ)
「ははー。ありがたきしあわせ」
フィアラの『謁見ごっこ』だった。机の前に進んだ彼女は恭しくひざまづく…事なく後ろの本棚へ。
(な!ぶれいものめ!)
(よい。いつものことだ。すきにさせてやれ)
大方ここまで脳内会話は続いて遊びは終わる。とある本を見つけて手を伸ばす。取り出した本には、『世界地図』とあった。わくわくしながら本を開く。
1ページ目…世界の全体図
この世界は1つの島を中心に囲うように東西南北に大陸が存在している。南の大陸と西の大陸は永い年月の間にくっつき、1つの大陸として連なっている。南西大陸、東の大陸、北の大陸と中央島、その他大勢の島という構成で世界は成り立つ。
次のページ…南西大陸
南の大陸は南側に山脈があり、北側が平地となっている。平地の方に街や村が点在している。勇者が生まれ育ったとされる村は、南の大陸最東端にあり、西の丘を越えて隣町にたどり着く地形となっている。
以下省略
パラパラとページをめくり、他ページ。
中央の島
中央の島には魔法の素を生み出す世界樹と呼ばれる樹があるといわれている。麓には迷宮も存在しているというが、海は渦潮や海流に、空は激しい気流に阻まれて向かうことができない。想像でしかなく存在しない可能性もあるが、伝説として伝えられているため、ここにも載せておく。
ここを読んだフィアラはむふーっと興奮しつつ本を閉じ、別の本を手に取った。




