4話 電話
一応、1週間で投稿出来ました。
変な夢を見て起きた俺はベットから出て、晩飯を作ろうと台所まで行こうとした。
その時、自分の携帯にメールが届いているのに気が付いた。
「誰からだ?」
そう思い、携帯を開けようとしたその時、
「あっ」という間抜けな声と共に、携帯が手から滑り落ちた。
俺の寝室の床は、フローリングだ。つまり、
(やばいやばいやばい。このままだと壊れる。止まれ!止まれ!止まれ!)
そう願うと、また鎖の音がした。
そして、携帯が床すれすれで止まった。
「は?」俺の声と同時に、床に落ちた。
しかし、傷ひとつ付いていない。
(なんだ...今のは。空中で携帯が止まった?)
あり得ない現象を前に、俺は固まってしまった。
そのまま数分経ち、やっと俺は、情報の整理をし始めた。
(俺は異能なんてない。そういえば、さっきの鎖の音は、検査の時にしたのと似ていたな。)
そこまで考えた所で、携帯が鳴った。
(誰だ?)
今度こそ携帯を開くと、
(コハルからか...しょうがない。)
「はい、もしも...『はい、じゃなぁぁぁい!』うるっさいなぁ。なんだよ?」
『なんだよ?じゃないよ。
リョウタはいつの間にか帰っちゃうし、朝の人に
「「あいつは無能だったみたいだぞ。くはははは」」
とか言われるし』
「まぁ、無能だったのは本当だしなぁ」
俺がそう言うと、コハルは
『本当なんだね..,』と小さな声で言った。
当然電話している俺は聞こえている。
「そ、そういえばコハルはどうだったんだ?」
『え?あ、あぁ私は、鉄をも簡単に切り裂く桜の花びらを操るっていう異能だったよ』
(すげぇな、おい。っていうかもう、桜の花びらじゃないじゃん!)
『ちなみに、[桜吹雪]って名付けた』
「一気に弱そうになったなぁ!」
つい、叫んだ。
今、コハルが言っていたように異能は、その持ち主が名前を付けられる。
『あと、固有武装は[名刀 並木桜]だって』
固有武装は、持ち主の頭に名前が浮かんでくる。
「やっぱ、異能はすげぇな。そういえば俺、学校って学業専門コースの、この辺りだと...アレサ高等学校になるんかな?」
いつの間にか、コハルも俺が無能だという事を受け入れたようで
『そだね。多分、そうなると思う』
「まぁ、明日なったら分かるさ」
『それもそうだねぇ。じゃあね〜また電話するね〜』
「へいへい、了解っと」
そして俺は、電話を切った。
(本当にどうなるんだろう?
学校)
「考えていても、仕方ないか、晩飯食って寝よっと...
そういえば、晩飯作ってねぇ!」
その後は特に何も無く、晩飯作って、食って、風呂入って、寝た。
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異能管理委員会 議会室
そこには、老人の男と若い男がいた。
「なに!検査の時に鎖の音を聞いた者がいただと!いやしかし...嘘の可能性も...」
老人が叫ぶ。
「いえ、鎖の音を聞いた男の検査官は、相手の心を読む異能だったため、その可能性はありません」
若い男が答える。
「ふむ。そうか」
老人が頷く。
「はい。その者は無能だったようですが」
「無能?その者の名は?」
老人が尋ねる。
「サクマ・リョウタというそうです」
「サクマ・リョウタか...よし、その者を戦闘系専門コースにしよう。あの辺りだと、チェーンギア高等学校かな?」
老人の言った事に、若者は驚いた。
「え...ええ。しかしそれは!」
「大丈夫だ、ヤマダ君。最低クラスにはする予定だ」
「...そうですかヨシダ総理大臣。しかし、何か上手い口実を作らないといけませんね」
「...うむ」
次回も出来れば、1週間で投稿したい。