1:面接/実技試験
稚拙な文かもしれませんが記憶に残って頂ければ幸いです。
⁇⁇⁇
『喰愛鬼』。
文献上では1500年に突如現れたこの生物はカップルを食い物とするこの生物は、(無駄に)強かった。
当時刀、鉄砲、etc。あらゆる兵器を持ってしても傷つけられなかったらしい。
そんな中、無銘の鍛冶師が作った二つの武器を振るう一人の侍が形勢を逆転した。
後にその侍が持つ武器は『刀』と呼ばれ『喰愛鬼』を狩るものの職業は『侍』と
そう呼ばれた。
1
カチッカチッ、と、
『対喰愛鬼九州支部』面接室にて時計がそう告げる。
そこに面接官と受験者が対面していた。
面接官の方は女性。名前は宮泉赤蓮。桜色の長い髪をポニーテールでまとめ、スーツ姿でいかにも面接官みたいな感じでどっしり構えている。髪の色といいスーツといい、侍としての自覚はあるのか?
受験者の方は男性。名前は和島貴峰。黒色の髪に学ラン、無表情で緊張している趣がない青年は、面接の必勝法に絶対書いてありそうに振る舞いを続けながら座った。
「それでは、面接始めます」
「はい」
はっきり言ってしまうと採用する側たる宮泉の方が緊張している様に見える。
(ったく、隊長は仕事入ってこれなくなったからってなんで私が…)
ゴチャゴチャ考えても何も変わらないため思考を切り替える。
「最初の質問です。何故貴方は『侍』になろうと思ったのですか?」
「就職して金銭を稼ぐためです」
堂々と言い放つ。
それはわかる。
宮泉が求めていたのは「侍に守られた事があり、その姿に憧れました」とかそういうのだ。
建前くらいちゃんとして欲しかった。
「趣味とかありますか?」
「趣味で落とす上げるを決めるのは差別ではないですか?」
「参考までに教えるけど、前の受験者はBL同人誌を書くことです、もうちょっと前の受験者は俺の嫁をおかずにしながらオ○ニーすることです、と満面の笑みと自信で言ってました。因みに両方採用してますよ」
「マンガやラノベを読むことです。…てかそれ言っていいんですか?」
「型にはまらないのが侍の面接よ」
棒読みでそう言う。
「じゃあ次の質問、現在恋愛面で貴方は充実していますか?」
この質問が『付き合っている彼氏彼女はいますか?』ではないのが、同性どころか他の動物、二次元とか、色々と愛の幅が広がったからだ。
広がりすぎてカオスですらある。
そして何かに恋愛感情を抱き、それが報われていれば『喰愛鬼』は襲ってくる。
「それは付き合っている彼女はいますか、という意味ですか?」
「はい、そういう意味でもあります」
「いません」
宮泉が心の中で全力のガッツポーズをしたのは和島のしるところではない。
「次の質問、貴方が中学生というのは本当ですか?」
書類に書いてあるが一応確認をとった。
そして、
「はい」
と、躊躇なくそう答えた。
「侍は中卒の子供に務まる様な仕事じゃない、と私は思うんですけど」
侍は現代日本で最も危険な仕事と言われても納得出来る。それほど危険な職業を中卒のガキに任せられる程人員不足ではない。
それに警察と同じで専門学校で訓練を受けて入ってくるのがセオリーだ。
「問題ありません。一年間義務教育ほったらかして訓練は受けました」
おいおい、まぁその手もなくはないけど…と宮泉は思った。
「侍はラブホで交尾するカップルも、無惨に食い散らかされるカップルも視界に入れて戦わなければならない。世間では十八禁の職業とさえ呼ばれています。エロい方は見たいかもしれないけどグロい方は貴方の精神にキズを残すかもしれませんよ」
「エロい方は画面越しに毎日見ていますし、グロい方は『直接』見てしまいました」
しばらく沈黙が続く。
カチッ、カチッという時計の音が居心地を悪くする。
「結論から言うと、貴方は侍育成の教育機関に行ってないから実力がわからないし義務教育途中からほったらかしで蘭丸様直々に修行つけてるから学力も怪しい」
だが、それでも簡単に非採用と言えないのは訳がある。
一つは修行をつけた蘭丸という人間の強さを宮泉が知っていること。
もう一つは、
「でも、最強の『刀』"八咫烏"を持ってるから下手に捨てられない」
『刀』。現代の侍達が振るう武器であり、主に異能力と驚異的な身体能力を与える。
それらの頂点に立つのが"八咫烏"。
それをこの変哲のないガキが持っている。
そう書類に書いてあるのだ。
これは中小企業にいかにもヤンキー面した奴が東大主席だった感じであろうか。
とにかくこれを不用意に落とすとも言えない。
「だから、『実戦採用』でいこうと思います」
稀に侍育成の専門機関にいかず、プロの侍から訓練を受けてこの採用面接に望むものもいる。
そのルートでは師匠ポジの侍から推薦状をもらうのだ。が、問題がある。
もし師匠の侍が甘々だったら?根本的に師匠のこいつ誰?という奴も多い。
そこで実際に『喰愛鬼』を討伐する所を面接官に見てもらうのが『実戦採用』だ。
(VR技術の発達の遅れと『刀』を人間に向けるのが危険な事がこんな回りくどいモノの存在価値を作ってるんだけど…)
ぼやぼやとそう考えながら書類の山から大きめの封筒を見つける。
「中には試験日が書いてあります」
「わかりました」
「以上で面接は終了です」
その言葉に合わせて和島は綺麗な振る舞いで退室していく。
2
後日午後五時。
和島は封筒の中の書類が示した時間通りに基地に来た。
宮泉は軍服の様な身軽そうなユニフォームで待っていた。
「ジャージなんだね…」
「これが一番動きやすいので」
「そう、じゃあいくよ」
そう言って宮泉は車に乗り込む。和島もそれに続く。
緩やかな音をたてて丸みを帯びた作業用車が発進する。
「こちら輸送係の法子さん」
「よろしくね〜」
運転していたのはおっとりした感じの女性だった。
黒髪ロング、美人という表現が似合う顔つきと風格により、育ちが良さそうな印象的だ。
「よろしくお願いします」
礼儀なのでそう返した。
「ちなみに人妻で二児の母」
「‼︎⁉︎⁇」
驚いた。もう少し若いかと思っていた。
「止めてくださいよ宮泉。年がばれてしまいます」
ピタッ、と信号が赤のため止まる。
話は続く。
「宮泉、ずっと言いたかったこと言います。貴女は言葉を控えた方がいいと私思います。そうすれば可愛いと思うんですが…」
「僕も同意見です」
「私らしさは私が決める事です。夫と週五でヤッてる法子さんも最初聞いた時は意外だったけど…」
話題が近くディープになってきたので会話を止める様に和島は言う。
「面接官、冗談やめてください」
「そうよ宮泉。デタラメ言わないでください」
それを聞いて和島はホッとした。
ご婦人までエロかったら先程以上にビビっていた。
「週四です」
「嘘だろ‼︎⁉︎??」
それでも大人はよくヤるらしい。
「あははは‼︎中卒の軟弱なcherryにこの領域は深かった⁉︎」
宮泉、爆笑する。
「誰が軟弱なチェリーですか面接官⁉︎」
「チェリーじゃない、cherryよ。イントネーションに気をつけなさい」
「そんなことはどうでもいいけど和島君、ついたけど」
気づくと公園のすぐ近くについていた。
ここが今回の仕事場だった。
「じゃ、降りた降りた」
「面接官、何故降りないのですか?」
「私の『刀』は弓だかんねー。それと、はい」
なんか投げてきた。
無線機だ。
「それで連絡とるからね」
それだけいって降ろされ、
「終わったら迎えにきます」
そう言って車は緩やかに発進する。
大人二人となった車内で話は続く。
「あの子、魅力的じゃないですか」
「浮気発言?」
「違います、虚ろそうな目してますけど感情表現豊かだから会社にいたら楽しそうだと思っただけです」
「まぁそこは同意ですね〜」
ボヤっと言う。
話題を変えるならこの辺かと思った宮泉は実行する。
「ところで、昨日旦那さんと、気持ち良かったですか?」
「決まってるじゃないですか」
自信満々に、続ける。
「とくに気持ち良かったのは…をいやらしく舐めながら名前呼んでくれた時かなぁ。ああダメ、濡れてきた」
ガタゴトと揺れながら五分程大人の過激な会話は続いた。
3
『もしもーし、和島君。聞こえる?』
「聞こえています」
『そこさー、カップル園って呼ばれるくらいカップル多いからいい年している貴方が一人でいると変な目で見られるよ』
全力で走り、木を登り、隠れる。
息を切らしながら会話を続ける。
「面接官、貴女は…ハァハァ!…どこにいるんですか?」
『五百メートル程離れたマンションの屋上』
「当たるんですか?」
『五百メートルからの射撃をそう言うなら私の事バカにしてるレベルね。私の必中範囲の四分の一よ』
弓は『刀』の狙撃銃ポジだがここまでの広範囲は珍しい。
和島は面接官を侮っていた事を自覚する。
現時刻は午後五時二十分。
「あと十分」
『意外とあてにならないよ。それ』
書類に書いてあることを宮泉はあっさり否定した。
『あいつらは非実体化して地面に潜伏して出てくるけどそこに記されてるのは地面から出てくる位置と最速の時間。獲物となるカップルがいないとわかれば現れるまで潜伏する』
そう言われたが疑心暗鬼だった。
三十分になるまで。
「きませんね」
無線越しに何かゲームやってる音が聞こえる。
「暇つぶし用の道具を持ってきていないのですが…」
『スマホくら持ってきとけって話ね。と言っても必要ないみたいだけど』
最後の言葉に疑問を覚えて和島は公園の方を見る。
一組の男女が入ってきてベンチに座った。
『甘木中学の制服ね。着慣れている様子からして三年ね』
「なんで分かるんですか?」
『長年の直感ね。カップルじゃないみたい、だけど女子が先に入ってきて妙に縮こまってる様子からあの男に告るのかな…』
「そこまで分かるんですか?」
『男子の方もそれは読めてるみたい。唇の動きから察するに「告ってきたら抱く」って聞こえない様に連呼してる』
「どうしてわかるんですか?」
『チ○コたってるから、あとは双眼鏡のおかげ』
「‼︎」
急いで目をこらす。マジだ。
男女の会話が聞こえてくる。
「真弘って…その、彼女とか…いるの?」
「別に…いないけど…」
「へぇ、意外とかっこいいのに…」
「⁉︎」
「い、いやぁ‼︎い、いい天気だなぁ‼︎あっはは‼︎」
それを側から見ている和島はこう思った。
「ムカつくこえて殺意湧いてきました」
『どうして?』
「僕はあんなものを聞く為に侍になったわけではありません。はよ告ってどうにでもなってほしいです」
『ははは‼︎言っとくけどまだなってないからね。受験生だからね。まぁ、あっちは悪い方向には向かわないと思う。見てなさい』
「あのね‼︎」
女子の方が決意を決めたらしい。
「私、ねぇ」
空気がざわつく。
「真弘の事ずっと好きだった‼︎」
『さぁて、』
それを聞いた真弘と呼ばれた男は、
勇敢な女子を抱きよせる。
そして耳元でこう囁いた。
同時に無線から宮泉の声が聞こえる。
「俺も好きだった」
『仕事の時間よ』
バッ‼︎とカップル誕生という微笑ましくも憎たらしくも映る光景に黒い影が近づく。
黒い柴犬だろうか、明らかに敵意の瞳を持ってカップルに飛びかかっている。
想定内だ。
「"八咫烏"」
その言葉に呼応して何もない空間から煙を出して烏が現れる。
「剣を出せ」
"八咫烏"には他の『刀』にはない特殊な設計がいくつかある。
例えば、
『了解であります』
喋る。
ぶっきらぼうだが何処か品のある声でそう言う。
日常会話どころか本物の人間を詰め込んでいる様に流暢に喋る。
これが江戸時代辺りに作られたというので驚きだ。
三本の足に赤い瞳の烏の口が開く。
そこにあるのは刀の柄。
それを引き抜く。
淡い金色の刀身が目を引き、まるで敵対する悪を殲滅する為にあるかのような刀。
力がみなぎり、身体が軽くなる。
木を蹴り、時に回転しながら凄惨な事になったであろう場所に乱入する。
黄金の刀を飛び掛かってきたワンコの頭に突き立てる。
ワンコは絶叫しクゥン、と鳴いた後黒い霧となり地面と同化する。
これが、『喰愛鬼』の死。
血肉を構成している細胞は黒い霧となり散り、土に還り、別の『喰愛鬼』の血肉となる。それの繰り返し。
和島は敵を見据える。
先程一匹で襲わせたのは偵察的な意味が大きいのだろう。
今度は二、三十匹の黒い犬型動物の群れとなっている。
和島は新参のカップルに告げる。
「その女を抱いてジッとしていろ」
男の方は言われた通り動く。
それをイチャついてると捉えたのか、犬どもに敵意の瞳が宿る。
「カップル…」「不浄…」「しかし美味…」「殺害する…」「食い尽くす」
「わかったわかった」
犬が日本語を使い、
さらに同時に飛びかかってくる。
その状況でなお、『侍』和島貴峰は表情を崩さなかった。
「リレーしてしゃべんなよ犬っころ共」
先陣切ってきた二体を切り裂き、殺す。
さらに踏み込む。
そこで気づく。
カップルの後ろに数匹周りこまれてる。
「"八咫烏"陽斬をやる。結界張れ。カップル切んなよ」
『お前は私をドジかな…
"八咫烏"が何か言い終える前に刀を薙ぐ。
その瞬間奇怪な事が起こる。
本来刃が届かない筈の後ろの数匹が絶命し、黒い霧となる。さらに前にいた犬っころもゴッソリ減っている。
これが"八咫烏"に与えられた特殊設計の一つ。
抜刀術。
先ほどの技の固有名は翼撃。
結界を張りその中で斬撃のリーチが伸び、さらに切るモノは"八咫烏"が調整可能といった物だ。
結界から斬撃は漏れず、一度で結界内にいる大量の敵を葬る事ができる。
斬撃の一瞬後に飛んできた矢に気づく。
おそらく宮泉のだろう。
「手出し無用です」
『人命優先よ』
「であればもう少し本気で戦います」
更に数匹を殺す。
すると地面から新たな敵が出てきた。
先ほどと同じ黒犬。
だがサイズが圧倒的だ。全長は五メートルはあるだろうか。
「カップル……カップルゥゥゥゥ‼︎」
黒犬が咆哮する。
「ど、どうすんだよ…‼︎」
女を抱いている男が絞り出す様に言う。
「さっきの奴とはサイズが違うぞ‼︎勝てんのかよ⁉︎」
「心配ない」
一呼吸すらおかず即答する。
「それよりお前の方が大丈夫か?女を不安にさせるなよ。かわいそうだろ」
「…!」
慌てて気づいた様に男は女の顔を覗く。
「真弘…怖い…‼︎」
二人は強く抱き合う。
それが奴の神経を逆なでする。
「不浄ぉぉぉ‼︎」
黒犬が巨大な足を振り上げカップルを潰そうとする。
振り下ろされたならばカップルは潰されすり身になっていただろう。
振り下ろされていたなら。
ザクッ‼︎という肉を裂く音が響く。
黒犬の前足が振り下ろされる前に和島が切り落とした音だ。
「カップルは……
黒犬がバランスを崩れるのを覚悟し、噛み付いてくる。
くらえば確実な死。それを前にして尚、和島の表情は崩れない。
刀を下げ、腰を落とし、息を吸い、こう続ける。
……俺が守る」
刀を下から上へ振る。
黒犬の巨大な体躯が真っ二つに引き裂かれる。
「さぁて」
頭がやられた為か、残党の犬が引き退っている。
その瞳に映るのは、恐怖と焦り。
「後片付けだ」
犬どもは一斉に敗走する。
だがそれを逃す『最強』ではない。
3.5information
・日本は喰愛鬼というカップルを喰らう生物が蔓延している。
・喰愛鬼は通常兵器では傷付かず、刀と呼ばれる特殊な刀のみでダメージを与えられる。
・喰愛鬼は『黒喰細胞』と呼ばれる日本の大地に配合されている特殊な成分から生成される
・黒喰細胞は地面にある間実体を持たない。
・そのため、喰愛鬼出現の際、地面が壊れない。
4
一つの仕事が終わった。
実にあっけないものだった。
そして…
「待ってくれ」
リア充♂に呼び止められる。
「アンタ…中学生、なのか」
それは和島の着ているジャージを見て気づいたのだろう。
「ああ」
「高校とかは…」
「就職が決まってるんだ、行く必要もない」
「行きたいとは、思わないのか…」
「思わない。高校は将来職につくために必要なチカラをつけるための場所だ。職について…いや俺就職してねぇな、これ試験だった」
「アンタ、実はアホなのか?」
呆れたような目で見てくる。
「そうかもな。で、要件はそれだけか?」
「いや、こっからが本題だ…」
そう言って、一瞬の躊躇いの後に、
「ありがとう‼︎アンタがいなかったらオレ達はあの時死んでいた‼︎」
「別に、仕g…いや、試験だったから…」
「仕事でも助けてくれたんだ…もし、アンタがいなかったらオレは彼女出来て浮かれた脳味噌ごとあいつらに食い散らかされたんだ…礼くらいさせてくれ‼︎」
困り果てていたところにリア充♀が乱入してくる。
「私からもありがとう‼︎」
ゆるふわ系の少女もまた男に続く。
和島が率直に思った事はこうだった。
(なんて返せばいいんだろう…)
どういたしまして?
無難だが何か嫌だ。
和島は天を仰ぐ。
そこで迎えがきている事に気づく。
「それじゃ」
「待ってくれ‼︎なんかお礼させてくれ‼︎」
「必要ない」
それだけいうと急いで車に乗り込む。
義理堅いのは意外と迷惑だ。
助手席から宮泉の声が聞こえる。
「お疲れちゃん」
「お疲れ様です、面接官」
「宮泉さんよ。試験終わったからそれでいい」
「宮泉」
「さんつけろやガキィ」
般若の様な顔で睨んできた。怖い。
「合格なのか」
「ええ、合格」
あっさり、そういった。
「地方支部の副長が言ったんだから大丈夫よ」
「そうですか」
「あれ?興味なさそう」
「別にそういう訳では…」
「思春期ってわかんねぇ」
適当にぶん投げる宮泉に、
「宮泉、そういう事言ってはいけません」
法子さんという救いの船がきた。
「賢そうですから、おそらく、侍になった後の不安があるのでしょう」
「…」
返事が興味無さそうだったのは合格を通知され緊張が解けて疲れがきた為なのだがまぁそういう事にしておこう。と和島は適当に考える。
「まぁ、黒柴を余力バリバリ残して勝ったんだから心配ないと思うんだけど」
あいつら黒柴と言うらしい。
もうちょっとなんかなかったのだろうか?
「四月から、君は侍。カップルの刀となって全力で身を粉にしなさい」
「了解です」
「ちげぇよ返事はサー・イェス・サーだ」
「違いますよ和島君。はい。か了解。です…ああ、こんがらがってきました。情報を整理しましょう。和島君があってます。間違ってるのは宮泉です」
「クソォぉ‼︎新人に恥かかせようというこんたんがぁ⁉︎」
その様なくだらない会話を続けながら和島を乗せた作業用車は進んでいく。
実に…
大切な思い出となった。
おまけ
プロフィール
名前:和島貴峰
刀:八咫烏・極光陽刃
詳細
陽属性を操る。
難しく書いているが様は発光体の様なもの。
鞘となる烏は会話、自立機動、攻撃が可能である。
年齢
十五歳
活動歴
なし
好きなモノ:エロい事
嫌いなモノ:同い年のヒト科生物全般
職業動機
お金を稼いで人間社会で生きていくため。
ありがとうございました。