打ち上げⅢ
「それにしてもうちらの学校かっこいい人あんまいないよね」
留美がそんなことを口走った。
あーあ。
麻紀が怒るぞーwww
「は?正輝はかっこいいよ!!!」
「うぇ。あの人のどこがいいかさっぱりなんですケド」
「ひっどーい!」
ちなみに正輝というのは麻紀の好きな人のことです。
その正輝って人は私から見てもどこがいいのか分からないかな。
正輝に麻紀にややこしいわッ
そんな麻紀と留美のやりとりを聞いていたらしく
横から夏帆が突っ込んできた。
「正輝より宗也のほうがかっこいいね!」
「はぁ~。正輝って言ってるじゃーん」
「あ。どっちかというとあたしも宗也くんに一票だね」
もうやめてよ馬鹿3人が・・・
と思いつつ私は音楽を聴いているのだけれど。
何故か私は孤立感に襲われた。
みんな同じ年の子を好きになってるけど私は先生に恋してる。
それも禁断の恋・・・。
みんなの声が遠くで聞こえてる気がした。
「じゃーねー」
「うん、ばいばーい」
9時半を回ったころ私はようやく家についた。
舞とは家が近いので一緒に途中まで帰ってきた。
ベッドに寝転んでいても頭の中で春風にさらわれた桜の花びらのように
くるくると回るのはさっきのこと。
私だけ・・・みんなとは違う恋愛をしてる。
けして悪いわけではないよね。
でも・・・
そう考えているうちに意識が遠のいていった。