序章
澄み渡った青空のもと、納車されたばかりのGreenish blue(緑がかった青)のルノー・カングーで、東部自動車道路の東仙台港インターチェンジのETC専用のゲートを通過した。ポーンという機械音が鳴った。
カーブをスピードを抑えて我慢し、本線に合流した。日曜日でも、さほど通行している車輌はない。小さめのアクセルを大きく踏み込むと、外観からは計り知れないスムーズさで加速した。
日差しが、Greenish blueのフロントボディを賛美するように輝かせる。スピードメーターは、はやくも100キロを指した。フランス車特有の、強く柔らかな足回りがしっかりと路面を掴む。まるで4つの脚が地面を駆けているように……
カッ カッ カッ!
路面をしっかり掴む。
カッ カッ カッ!
吸い付くように……
流れるように……
カッ カッ カッ!
思わず笑みが溢れる。
なんという軽快な走り心地……
まるで生き物に乗っているような……
4本の頑丈な脚が、しっかり地面を蹴り躍動する。
バスのような大きなフロントガラスと、Greenish blueの鉄板がむき出しになった室内。飛行機の客室のようなたくさんの収納スペース。フランスの洗練されたフッションセンスが、あらゆる面で備わっている。
フランス自動車メーカーのルノーの、メタリック塗装でGreenish blueのカングー。最高の相棒になりそうだ。
もはやオレには、このルノー・カングーが単なる自動車ではなく、生命のある存在に感じられた。地面を大きな脚で掻くあの王蟲のように……




