【プロットタイプ】買わせはせんよ
注意事項1
起承転結はありません。
短編詐欺に思われたら申し訳御座いません。
上手い回答が出来ない人間なので、感想欄閉じてます。
これは読者様の問題ではなく、私の問題。
詳しく知りたい方は代表作の『作品と作者の注意点』に書いてあります。
注意事項2
ある日突然、ブラシやコームを購入。
勢いに任せて買うので、安物かと思ったらそんな事はないという。
其れはまだ私が高校生の時の話である。リビングで寛いでいると、買い物帰りの母が足早に此方に駆け寄って来た。手に何か持っている。
「へっへっへっ。鏡花〜」
何をし出すかと思えば、持っていたブラシで私の髪を梳き、颯爽と去っていく。
私の母は子供みたいな事をすることがある。これもその一例であった。
髪を触る。普通のブラシで梳かすよりもサラサラで、目を剥いた事が覚えている。
そうしてまたある時、今度は銀製の櫛を持って、同じように梳かして去っていった。
「ってな事があって〜」
諭羅から勧められた『お高い』ブラシの機能を気に入ってか、私の腰周りに腰掛ける次いでに、髪を梳かして来る。体を捩り、背に散らばっている髪を梳いていく。
見なくても分かる。ブラシを引く時に、軽く引っ張られるから。
「なるほどな。道理ですぐにお前が『お高いブラシ』だと気付いた訳だ」
「良さは母から実験台にされてたから、分かってはいたんだけどさぁ、マジで高いからどうしても『検討』になっちゃったんだよね」
まぁその後、瑠衣が何も言わずに購入を決めたのだが。そして今、母が私にした様に私の髪を実験台として、弄っているのだが。
何かに夢中になると、其れしか頭に入らなくなる。満足するまで調べて、手元に置いて置きたくなる。其れが例え知識であっても、物であっても。
あぁ、まずいな。あの櫛が欲しくなって来た。純銀製の、一度髪に通すと、絹糸の様に変化させる、あの魔法の。
いかんな。このままだと瑠衣に『お高い櫛』の話をして、誘導して、買わせてしまう。
「凄いな。ブラシ一つとっても、ただ其れ一つとっても、触り心地が違う」
「せやろ。私も感動してん」
瑠衣を財布にさせない為に、適当に相槌をうち、体を捻じる。これは『私の上から退いて欲しい』という合図である。しかし瑠衣はまだ退く気はなく、髪を梳かし続けている。
「で、その櫛はなんて名前なんだ」
「覚えてないよ。数年前の話だしね」
腰の周りに重さが無くなる。瑠衣が私の腰周りから退いたのだ気が付き、そのまま仰向けになった。これ以上座らせない為の秘策である。
「この中にあるか?」
「随分と執着するじゃん」
瑠衣の視線に圧を感じる。『分かってんだろ?』、『勿体ぶってんじゃねぇ』と顔に書いてある。だから渋々視線を動かして、指を指した。
「……これに近いかな」
何。君に買わせはせんよ。
『へっへっへっ』と言いながら近寄って来たかと思えば、買ったばかりのブラシで髪を梳かし、『ええじゃろ?』と颯爽と去っていくタイプの人です。親です。
何があったのか。私にも分からなーーーーーい。
〇〇娘の〇ルシみたいな、なんか〇ーボボ時空に居るような事をします。
私のぶっ飛びは親譲りだと、ひしひしと感じます。
その後飽きたのか、ブラシ置き場に無造作に置かれていました。
数年ぶりに梳かし心地を思い出し、欲しくなって調べてた後、スマホをそっと閉じました。
興味失せると、相手がなんであれ、扱いがぞんざいになるのも親譲りです。
釣った魚に餌をやらない人間である。
大事にしてあげてよーーーーーー。
安い女(?)じゃないんだよ!!
ちょっとデカくて、扱いにくい心理負担はあるけど。
瑠衣は髪フェチだから、嬉々として良いブラシは買ってそう。そして鏡花の髪で遊びそう。
最後の言葉は『条件を提示したら間違いなく購入する』→『其れは財布にしている事に他ならない』→『買われる前に買う』というスタイル。
〇フトに売ってないかな。十センチの奴。
〇ングル〇ィーザーは髪を梳かすには良いんだけど、頭皮に当てると痛いから、仕上げとして欲しいんだよね。