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嵐の銃弾

暴発する事もなく試験立会は終わった。

ブラウや弟子はホクホク顔で金を渡した。

これが軍部なら試験だけで人と予算が掛かる。


都市部では親分も居らず保安官もいる為宿から偶に出ては小遣い稼ぎをするしか道はない。

野宿は逆に捕まる危険が高いから出来ない。

暫くはふかふかのベッドに世話になる。


酒場に顔を出して情勢を探りつつ軽食を貪る。

いつもの癖で食事作法の順番は決まってしまう。

店主も何となく察してくれた。


するといつのまにかリックスが来ていた。

類は友を呼ぶか‥ただ同業なだけだ。


「またあったなケン。新型銃の話を聞いたか?」

藪から棒に話し始めた。


「自動拳銃を気に入ったのか?」


「違うぞ。機関銃だ」


どうやらまたきな臭くなって来た。

「スラム街から噂されている。いや、正しくは兵隊だ‥」


話を要約する‥

スラム街掃討作戦に赴いた兵隊たちは優れた武器•練度で突入した。犯罪者や武装勢力は大抵の場合根を上げるが今回は政府軍側が痛手を負っているみたいだ。

その原因はスラム工房で作られた機関銃みたいだ。


「そんな上等な武器が貧民に作れるのか?」


「所謂普通の機関銃ではないみたいだ」


リックスが言うには鉄パイプみたいな銃という。

弾をばら撒く事を優先した簡素な作りだが火力が凄まじい。


軍隊の装備は半自動小銃と重機関銃だ。

小銃は単射ではあるが連続して発砲出来る上に機関銃は後方から火力援護してくれる。

ショットガンやスポーターライフル、ピストル相手なら無双していたがそうも行かなくなった。


例の機関銃はカービン銃以下の大きさで近距離戦で火力と取り回しが抜群だ。

兵隊が小銃を構える前に腰溜めで薙ぎ払われる。


速射可能な小銃も反動がある為ばら撒けない。

重機関銃は重くて1人で撃てない。

狭い場所なら立場が逆転してしまう。


「内乱か?妙だな。砲兵に片をつけさせないのか?」


「情けない事に指揮官数名が捕虜になっている。しかもスラム街自体が地下を掘って都市部に食い込み始めたみたいだ」


なかなか頭の良いリーダーがいるらしい。

蜂の巣とは散弾だけではないみたいだな。

まだこの世界にサブマシンガンという概念は無いです。

セミオートライフルや自動拳銃がやっと出た感じです。

軍隊の機関銃はマキシムやヴィッカーズあたりを想像して下さい。

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