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魔公爵ハンクル・ヴェノム・ジョーバリン

魔公爵ハンクル・ヴェノム・ジョーバリン


そこは魔城とよばれている、深い谷を通り高い山すそに作られた城でありこの星のバンパイア発祥の地でもある。

長い魔族の寿命を良しとせず、各種の禁呪を研究したくさんの魔族を犠牲にし生み出した永年寿命魔法。

永遠の命と引換えに日の光を捨て人の心を捨て闇に生きることしか出来なくなった、怪物達の住む城。

ドラキュラである魔公爵ハンクルはそれほど歳を取ってはいない、せいぜい170歳と言うところ、だが彼は始祖の血をうけついでいる。

幻惑魔法や特有魔法の力が他の魔族の10倍以上という、現魔王に変わり魔王の座を手に入れる為、宰相一派に力を貸してはいるが、いずれ宰相らも手に掛け自らが魔王になるつもりでいた。


「主様、宰相からご連絡が」

「何だ?言って見ろ」

「我、アルフレア王国の王女の手にかかり作戦を断念す、この後を頼む」

「ふっふっふっはっはっはっ・・」

「あやつがやられたか、魔術通信を使い将軍に通達、今こそ好機!人族の国に攻め入るとな」


同時に通信を受け取ったガガリンコーパス将軍は、予期せぬ宰相の連絡に戸惑うが、魔公爵の連絡を受けその日アルフレア王国へと進軍する。

途中で誰かがやられた場合の作戦は残ったものが後を引き継ぐ、そう決めてあった。

それは魔王にも知らされず、この戦いが50年前の再現になろうとは魔族側の誰も思ってはいなかった。


王妃の帰省先にも緊急連絡が届く。


「何?こんな夜に」

「王妃様、宰相様から連絡です」

「何だと言うの?」

「我、アルフレア王国の王女の手にかかり作戦を断念す、この後を頼む」

「敵国の王女?なにそれ?」

「とにかく宰相がやられたわけね、これから魔王様に会いに行くわよ」


たまたまだが王妃はこの時コーパス公爵家に里帰りしていた、息子であるクロイスを伴って。


「母上何の知らせですか?」

「すぐに魔王城へ行くわよ支度なさい」

「はい母上」


王妃は魔王の元に行きアルフレア王国側から攻撃を受け宰相がやられたと言いに行くのだがそれは叶わない。

魔王を焚きつけ戦争に踏み込ませると言う算段なのだが、魔王城にはすでに敵であるマーシャがいてその場で宰相がやられていたとは王妃も考えが回らなかった。

すでに宰相はマーシャの奴隷となり、あれほどひどかった怪我は完全に治っていた、ただし胸には天使の烙印を押されている。


「魔王の部屋は?」

「こちらです」宰相

「私達も?」フロウラ

「当然じゃ」

「・・わかりました」


宰相とチームマーシャを伴い魔王の執務室へ、メイド達は隷属の魔法を使い普段の仕事へと戻してある。

宰相の執務室から夜伽転移魔法陣へと戻り通路を反対方向へと歩くと数メートルで魔王の寝室があるが、その手前にある魔王の執務室へと一行は向かっていく。

一応夜伽魔法陣で転移してきた場合は宰相が最初に謁見し、取調べの後に魔王へと挨拶させ、魔王が気に入ればそのまま寝室へと言う手順、この時間はまだ魔王は執務室にいる。


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