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とりあえず村へ

とりあえず村へ


まだ日が昇ってから数時間しか経っておらず、時刻は朝10時といったところ。

皇子たちがこの地へ逃げて来てから約一日が経過しているという。

お付の警護メイドにストレージ持ちがいて、この別荘を取り出し設置したのが昨日の夜。

約半日で敵は王子たちの居場所を特定しやってきたと言うことは近くに魔法陣があるか、もしくはお付の従者に裏切者がいるという事。


マーシャは注意深く皇子付きの従者を全員鑑定した、


「ん?おぬしは王族でも従者でもないな」

「えっ私でしょうか?」

「そうじゃ、おぬし間者か?」

「へっ!ちがいます違います・・」


マーシャは鑑定眼を使うと、怪しいと思われた人物の情報が解った。


カイル・シーゲイト

33歳

種族 魔族

男 商人(偽装中)偵察部隊所属 現王妃側 

体術師 転移魔法(補助魔法全般)


魔法熟練度 168/200級

剣術     34/70級

小剣術    45/70級

槍術     44/50級

体術    176/200級


HP    500/1000    ヒットポイント(体力)

MP   1100/2000    ミッションポイント(マジックポイント)

SPD   198/200 スピード(足の速さ)

AGI   176/200 素早さ(敏捷度、魔法詠唱+補正)

AT    156/200 アタック(攻撃力)

MAT   255/300 マジックアタック(魔法攻撃力)

DF    544/600 ディフェンス(防御力)

MDF   545/600 マジックディフェンス(魔法防御力)

FA    122/200 フィンガーアクション(器用さ)

IT    149/200 インテリジェンス(脳力、頭の良さ)


魔法※火6水5土5風7聖1光1闇7無5

現在の悩み まずいな 見つからないようにしないと 将軍に知らせないと



「おぬしは?」

「私は旅の商人です、たまたま皇子様に助けて頂いて国堺を越えてきたのです」

「嘘はついておらぬか?正直に答えよ!」


カイルは懐からナイフを取り出すが、時すでに遅しマーシャの魔法があっと言うまに体を縛る。


「シャドーバインド」

「ぐっ、はなせ!」

「ばればれじゃ、おぬしが間者じゃな」

「カイルあなたが うそ・・・」ロキ


カイルは身動きが取れなくなり、諦めたようだ、手にはナイフが握られていた。


「おまえが知らせていたのか?」マリオス

「・・・・」

「心意掌握ディペンデンツマイハート」

「はい、私が皇子様の居場所を知らせました」

「まさか彼が犯人だとは・・・」


皇子達の逃走ルートはソード山脈の山越えの道だがルルドの洞窟へ至るルートとは別のさらに100kほど東に行った所からのびているルートで、本来はアルフレア王国へ行く道ではなく、ノルキナ獣王国へ行くルートだ。

だがそちらへ行くには大きな湖があり進むには時間がかかる、たぶん言いくるめられてルルド村経由に変更させたのだろう。


「こやつが暗殺者をおびき寄せたのじゃな」

「どうするんです?」

「そうじゃな、まずこの場所は移動した方がよいじゃろう」

「温泉もおじゃんですね」

「そうじゃな、まさかここまで邪魔してくれるとは思わなかったぞ」

「ということじゃわらわたちは捕虜を連れて一旦村へいくが、一緒に来るか?」

「マーシャ殿我々も同行したいと思います、よろしいですか?」

「解った、では皆で一度村へ戻ろう」


温泉を探しにいくどころか、敵魔王国の皇子と皇女に出会うとは、だがこれでかなり魔王国の内情が浮き彫りになってきた。


「この別荘はおぬしが出したのか?」

「あ・・はい従者としての心得の一つです」


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