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魔族ゲット

魔族ゲット


肝心な村人達の話だが、村人は現在大半が捕まり強制労働に従事しているという、もちろん捕まった騎士隊もほとんどが強制労働をさせるため洞窟にて作業中だという。

そこには魔族が10人前後いて、魔石の採掘および戦争の準備を行っているという。


「お前には妾の奴隷になってもらうとするか?」

「助けてください、何でもしますから~」

「なさけないやつだのう、おぬし指揮官じゃろう、まあ良いどちらにしてもお前は奴隷じゃ!」

「汝の生殺与奪と引き換えにこの印を与えわが行動の助けとなす、我が奴隷として生きよ!」


光が手の回りに生まれマーシャがその手をフロウラの胸へと触れると、奴隷紋が皮膚に刻まれた。

奴隷紋、魔法の分類は闇属性精神魔法であり中級クラスに属する、紋の形によりどこの誰が所有者か判別できる、その場合魔法で簡単にわかるようになっている。(所有者表示)

もちろん紋章を刻まれれば持ち主に歯向かうこともできず命令は絶対、もし歯向かったり攻撃などしようものならひどい頭痛と全身のしびれにより、数時間動けなくなる。

解除するには術者の解除魔法か一度死ぬ以外には奴隷から解放されることは無いと言われているが。

抜け道は色々あったりする、ただしどれも上級以上の複雑な魔法を用いることになるので、簡単に逃れることはできない、ましてや今回は王族の奴隷となるので地位的には一般民よりは格上になるし解除も同じ王族でなければ無理と言っておこう。


刻まれた紋章は王家の文様とマーシャを示す天使の図柄が、結構可愛かったりする。


「それではフロウラよ手下をすべて元居た場所へ返せ!」

「はい仰せのままに」


そこへ騎士と学生が走ってきた。


「マーシャ様」

「姫様!」

「姫さま無事か!」

「お お前は何者だ!」

「あ~剣を下ろせ、すでに奴隷にしてある」

「本当ですか?」

「ほれ胸の所を見よ」


マントを少しめくると豊満なボディと煽情的なドレスを纏った魔族の女性の体があらわになる。


「お 女…」


ついでにマントのフードも取ると、女性としてはかなり背の高い魔族であることが分かった。

その豊満な胸には魔族には不釣り合いな天使の文様が白く浮かんでいた。


「わ~かわいい」


そう言ったのはリリアナだった。


「マーシャ様のお印って天使だったのですね」

「うぬ そうらしいな…」


どうやら隠し情報にある天界の使徒という文章がそのまま反映されたらしい、まあ印自体はそれほど問題のある形ではないので、マーシャから見れば「まあいっか」ぐらいの感じだが。

見る人が見ると「まあかわいい~」となってしまうのだろう。

魔族側から見れば屈辱でしか無いと思われるのだが、フロウラという魔族はその紋章を見てもあまり気にしてはいなかった。


「フロウラ・ゾーヴィルと申します、先ほど主の奴隷となりました、良しなに」

「え~~マーシャ様いつから奴隷紋の魔法を?」

「今回が初めてじゃ、何とかうまくいったようじゃな」

(なに?~このお子様 王女なの…)


そう王女という事は王族以外に奴隷化を解くことができない、しかも何らかの交渉をしなければ自分が自由の身になるのは無理だという事が瞬時にわかってしまった。


この魔族からは他にもいろいろな情報を得ることができた、村人はほぼ無事であること騎士隊も全員ではないが20人以上が無事だという事、そして洞窟には魔石を掘るために占領しているという事。

さらに召喚術師は2名しかおらず自分が捕まったという事は、残りはもう一人しかおらず規模としては扱える魔獣の数は500が限界で、今回のような作戦を練れば対処はたやすいという事が分かった。

問題なのは、今回のような地表ではなく次は洞窟だという事ぐらい。


その晩は交代で見張りを立てるとともに、面倒なので橋の部分は土魔法で壊しておくことにした。

これで飛竜などを利用した空から以外は攻撃できないことになる。


戦闘が終わり一同はほっとしていた。


「姫様これからどうしますか?」

「明日洞窟まで行き仲間を助ける」

「いよいよですね」

「聞けば洞窟は魔石採掘が専門でその間の目くらましが先ほどの戦闘だったという事じゃ」

「という事は?」

「魔族の数も10人ぐらいという事は、全員とらえて仲間を開放するのもそれほど難しくはないという事じゃ」


「いやいやそれでも魔族10人は人族の数十人に匹敵すると言われております」

「まあ魔法の力だけならばな、まずは召喚術師をとらえて魔獣を止めてしまえばあとは人数で押すこともさほど困難とは思えないのじゃがな、妾がこ奴と一緒に突入し攪乱、召喚術師を無効化し魔族を追い立て一網打尽じゃな」


「それには又リリアナに穴を掘ってもらうとするか」ニカッ!


警備は騎士隊に任せ学生たちは宿屋にて遅い夕食をとることにした。


「姫様そんなに簡単にいきますか?」リリアナ

「フロウラよもう一人の召喚術師も女だと言っておったな?」

「はい私の幼馴染で一つ年下のジル・チュラキュアと申します」

「そのものはおぬしを盾に取れば攻撃できぬとの話じゃったか?」

「はい私は侯爵家、彼女は男爵家なので私を助けるためには言う事を聞いてくれるかと…」

「姫様ほんとうにそれでうまくいきますかね~」フラン

「大丈夫じゃろ、フロウラは魔族の中でも慕っている異性も多いらしい、ほかの魔族もこ奴を盾にしておけば手を出せぬということじゃ、後は有無を言わせず無効化すればいいだけじゃ」

「なんか魔族が哀れに見えてきた」ジョシュ

「魔族の人数が少ないってとこがカギだな」カバネル

「明日は皆にも手伝ってもらうから今日はよく休んでおくのじゃぞ」

「了解」


軽く夕食を取りその日は店主のいない宿屋を自由に使い部屋も好きに使うようにと騎士隊からも話が有った。

まあ魔物は撃退したし、今夜攻めてくることは時間的にも難しいとのことで学生たちは各々が宿屋の部屋を使い眠りについた。


「フロウラよおぬしの頭にあるのは角か?」

「はい私は魔族ですが、魔族のほとんどは獣人に近い種族です」


その頭には頭蓋骨から直接突き出た角が頭の両側から突き出ていた、その色はやや赤く先はとがってはいたがそれほど鋭利ではなく触ると丸くなっており、どう考えても邪魔なだけとしか思えなかった。

肌はやや浅黒く眼球は羊のように瞳が横に細長い、口を開けるとやや牙のような歯が見えた。

体も人族よりやや大きめで魔族の男性の身長は2メートルはざらだという。

身体能力は高く魔法力も大きいため、武具はあまり使用せず肉弾戦の戦いや遠距離の魔法攻撃が得意のようだ。


「しかしおぬしの体はすごいのう」


身長180センチB91W62H91、纏っているのは赤いミニドレスとフード付きのコート、今はドレスのみを纏っている、彼女は魔道具として杖を使用しているが召喚術師の杖はそれほど長くない、約50センチの魔石をあしらった黒壇製の杖だ。

マーシャはそういいながら胸やお尻を触ってみる、肌は人族とほぼ変わらないがこれでもかと突き出た乳房や大きなお尻と引き締まった体は、魔族だけでなく人族も目を奪われるだろう。

角さえ気にしなければ顔もかなり美しい。


「おぬしもしかしてモテモテじゃったのでは?」

「はい、現在求婚者が10名以上いますが、全てお断りしております」

「それはどうして?」

「全てわたくしの能力より低いためと、私自身が男性に興味がないためです」

「それって、ユリってこと?」リリアナ

「はい、ですから今の状況は天国です」じゅるっ…


その言葉を聞き数人が引く。

この部屋は8人寝られる大部屋だが現在9人が集まり話をしている、もちろん今日この部屋で全員寝る予定。

先ほど桶に水を張り体だけは拭いておいたが近いうちに又お風呂の作成をしなければならないだろう。


「姫様なぜ獣人も同行しているのですか?」

「魔族は彼らの村を襲い村人を徴収しておると聞いた」

「はいしておりますね」

「彼らはそこから逃げてきたのじゃ」

「私の村は魔族におそわれたんだ」フォウ~

「そういきり立つな、このものが直接関わったわけではないだろう」

「そうですが…」フランカ

「戦争さえ止めてしまえば食い扶持を用意することができず村人は返される可能性もある、わらわが戦争を黙ってみておると思うか?」

「マーシャ様なら絶対何とかしちゃいますよね」

「今すぐにとは言わぬが、妾はこの戦いにすでに首を突っ込むことにしておる」

「フロウラよ先の戦いを自分で考えてみてどう思う?」

「まさか敵にケガ一つ負わせられないとは思いませんでした」

「おぬしも自分一人で済む簡単な戦いだと、思っていたのだろう」

「その通りでございます、まさか姫様のようなお方が前線にいようとは思いもよりませんでした」

「召喚した魔獣の数500体その中にはトロルが10体もいるのじゃ普通なら楽勝だと思うじゃろう」

「姫様のような方が王国には何人もいるのですか?」

「どうじゃろう、リリアナは知っておるか?」

「先の戦争で戦った10傑はいまだに健在ですしその子や孫は100人ぐらいいますから、マーシャ様がかなり特別だとしても、魔族に引けを取らない優秀な方は数十人いると思います」

「うぬ 魔族の勝利は難しそうだな」

「はい私もそう思いますが、現魔王の王妃スルベリア・コーパス・ウェザラードは国堺の元領主の従弟にあたります、元領主に頼まれて領地を取り戻すために戦争を仕掛ける行為は辞めないと思います」

「魔王もたいへんじゃのう」

「身から出た錆ですね」

「もしかしておぬしも求婚されているのか?」

「はい現魔王は性豪だとの話です」

「相手ぐらいちゃんと選べよったく」ミミー

「たぶん強引に宰相あたりから勧められたのだろう」

「王族も全くの自由とはいかないからな、わらわもここまで苦労してきたからのう」

「まったくです」フラン

「おぬしの苦労はまだまだじゃぞ」ピシャリ!

「ひえ~~」

「さてそろそろ明日のために就寝しよう」

「はい姫様」

「おやすみなさい」

「おやすみ~~」


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