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転生した王女はとんでもなかった(天使の過ちは丸投げです)  作者: 夢未太士
第8章 ダンジョン攻略パート3
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バンピールダンジョン攻略完了

バンピールダンジョン攻略完了


エリア5のラストボスが天竜エリシエルであったという話は、次の日ダンジョン攻略を糧にしていた冒険者全員に知らされることになった。

マーシャ達は別に秘匿しようなどとは考えておらず、中がどうなっているのかは攻略が終わり次第順次知らせることとなっている。

無償で解放するのだからそのぐらいの見返りは当然と言われれば断る理由も無い。

元々魔王国にある10か所のダンジョンは許可が無ければ王国の人間が中へ入ることすらできなかった場所なのだから。


「終わっちゃいましたね姫様」

「また従者が増えました」フロウラ

「今度の奴は少し変わっておるから厳しくしつけるよう頼むぞ」

「はい」

「おい、この印はなんだ」エリシエル

「従者の証ですよ」リリアナ

「また手下が増えた」カユーラ

「これで仕事がはかどりますね」フラン

「さて一度王都へ帰還するかのう」マーシャ

「もう帰るのか?」スウジャ

「一応学生の身なのじゃよ」

「信じらんね~」

「魔王殿にはそう言ってお置いてくれ」

「そうじゃ、最後にボス部屋で捕まっておった魔族の調査を任そう」

「え~」

「いやか?」

「そうじゃねーけど」

「そうか手が足りないか?」

「あ そういうわけじゃ…」

「おぬしらも手伝ってやれ」

「うちら?」カユーラ

「ぼくもかにゃ」

「頼んだぞ」

「はーい」

「おいおい、まったく魔王様になんて言えばいいんだよ」

「妾の調べは済んだのじゃろう」

「まあな」

(魔王様にどう報告すりゃいいんだよ)


そうスウジャはマーシャに同行する=王国の第三王女の調査、そしてこれより先魔王国で何をするのか?それを探るためにダンジョン攻略へと加わっていた。

まあ普通なら同行を断られても仕方のない話だが、それをマーシャは二つ返事でOKしたのだから願っても無い話。

だが一緒に行動して判明した事はとんでもないことばかりだった。

魔王からはあらかじめマーシャの事を少しは聞いていたが、現在の所魔王国ではその大まかな理由しか知る者はいない。

話を聞いて少しでも情報を得られれば、それで魔王様に命令された仕事も進むだろう、そんな簡単に考えていたのだが。

同行しているうちに分かってきたこと、聞けば聞くほどそれらはとんでもないことばかりだった。

ダンジョンのコアは大昔にこの星へと連れてこられた最強の竜族や魔物であること。

そして今でも各ダンジョンにはそういった生物がいていずれ自由になることを夢見ている。

まさか神から遣わされた人間など居るはずもない、いや魔族の方がまさっているとさえ今までは思っていたのだから。


「姫様はこれからどうするんだ?」

「先へ進むのも良いが、一時王国へ帰還することになるじゃろう」

「帰るのですか?」フラン

「やらなければいけないこともあるじゃろ」

「はい」フロウラ

(ドレスの製作があと5着あります)

「こちらの調査は従者に任せて何かあれば連絡をよこせばよい」

「仲間も増えたことじゃ何をやってもらおうかのう」ダーラ

「俺を見てその顔はなんだ、それに仕事って」アリシエル

「妾の従者になるとお針子の仕事と、メイドと後は」

「冒険者になって素材探しですね」フロウラ

「そうじゃ武具防具を作成するときに使用する素材の収集もせねばならぬからな」

(せっかくダンジョンから解放されたのに…)

「今までよりは楽じゃよ」ダーラ

「楽なのか?」

「おぬしも経験してみればわかろう」


ダンジョンの奥深くに封印された状態、とはいっても訪れる冒険者をいたぶって己の欲望を満たしていたエリシエル。

外の世界へと解き放たれたとしても100%自由と言うわけにもいかない、なにせもとは天竜であり放置しておけば国が亡ぶほどの怪獣である。

数万年前彼らがまとめてこの星に移住してきた時には、お互いに牽制しあっていたからそれほど問題は出なかったが。

今はそのころとはまるで違う、人族と魔族が統治する世界であり。

竜族も現在はその遺伝子だけがわずかに残っているに過ぎない。

地上に解き放つとしても誰かが制御しなければ、とんでもないことになってしまうだろう。


ダンジョン攻略パート3 完


サクっと終わらせていただきましたダンジョン攻略パート3。

この後王国では聖女探しが本格化してまいります、という事は教皇の選抜が問題に。

マーシャは早めに離脱宣言を出しますが、周りはしつこく迫ってマーシャやその周りの友人を巻き込んでまいります。

という事で次回はアルフレア王国、次の教皇は誰だ編になります

いろんなおじさんが出てきます、お楽しみにね。


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