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猫系獣人

猫系獣人


足はいわゆる草履を履いているがその指には毛が生えており目深にかぶったマントの隙間から猫のような目がキラッと光った。


「わが肉体に加護を与えんプロテクション」


とっさにジョシュとカバネルが昨日練習した防御魔法を唱える。

するといつ追いついたのか後ろからマーシャが近付き声をかけた。


「生かしてとらえよ、多少のケガは妾が直してやる!」

「了解!」


二人はじりじりと間を詰めると獣人とみられる人物は四つ足になりうなりだした。


「グルルル~~」


そして次の瞬間ジョシュたちの上を軽々と飛び、マーシャに襲い掛かった。


(バキン!)

「シャドウバインド」


バリアの壁に遮られ立てた爪は空を切るそしてそのまま空中で魔法をかけられ簡単に御用となってしまった。


「は はなせ~~~ガウ~~~」


フードを取ると髪の毛の横にはかわいい三角形の耳が、そしてお尻の所には30センチほどの尻尾が現れた。

マーシャはこの獣人にスキル鑑定を使用してみた。


クローネ・チャンバラガ  

13歳

種族 黒豹獣人

女 


魔法熟練度     10/20級

剣術        19/20級

小剣術       15/20級

槍術        13/20級

体術       157/200級


HP    220/400 ヒットポイント(体力)

MP     80/100 ミッションポイント(マジックポイント)

SPD   177/200(+10)スピード(足の速さ)

AGI   189/200(+10)素早さ(敏捷度、魔法詠唱+補正)

AT    111/200(+5)アタック(攻撃力)

MAT    18/20 マジックアタック(魔法攻撃力)

DF    246/300 ディフェンス(防御力)

MDF    38/40 マジックディフェンス(魔法防御力)

FA     15/20 フィンガーアクション(器用さ)

IT     87/100 インテリジェンス(脳力、頭の良さ)


魔法※火0水2土2風3聖1光1闇0無1

加護※(風の民・速さに+加算×AGI熟練度)

予備スキル※(防御スキル中・攻撃スキル中)

現在の悩み 逃げおおせること 家族の安否

1(魔族の徴収から逃げてきた)

2(お金がないため払えない)

3(第三者に金銭をだまし取られた)


「フムフム、おぬし黒豹の獣人か・・・獣人族の里から逃げてきたのか?」

「なんでそれを!」

「おぬしをだましたのは誰じゃ?」


獣人は涙ぐんだ目でマーシャの後ろから、他の野次馬にまぎれ見ている男を見た。

マーシャが視線をたどるとそこには何ともこすずるそうな男がこちらを見ていたがマーシャがその男を見たとたん男は目をそらした。


「いいだろう、おぬしに貸しじゃぞ」


魔法で縛った食い逃げ獣人をそのままに、マーシャは野次馬の方へと歩いていくとさすがに男は逃げようとした。


「やべっ!」

「にがすか!」

(ざしゅ!)

(ダン!)


逃げ出した男の前にマーシャは現れた。


「とまれ!おぬしには話がある」

「こっちにゃそんな話はねーんだよ」

(バッ!)

「無駄じゃ!シャドウバインド」

「グッ!」

「こら、なんだはなせっ!」


こちらの男にもスキル鑑定を使用した。


ボーデン・ガルネオ  

33歳

種族 人

男 

悪行 27回


魔法熟練度     22/40級

剣術        20/30級

小剣術       10/20級

槍術        10/20級

体術        78/80級


HP    380/500 ヒットポイント(体力)

MP    180/200 ミッションポイント(マジックポイント)

SPD    57/70スピード(足の速さ)

AGI    66/70素早さ(敏捷度、魔法詠唱+補正)

AT     56/100(+5)アタック(攻撃力)

MAT   108/120 マジックアタック(魔法攻撃力)

DF     96/100 ディフェンス(防御力)

MDF    88/100 マジックディフェンス(魔法防御力)

FA    115/120 フィンガーアクション(器用さ)

IT    100/150 インテリジェンス(脳力、頭の良さ)


魔法※火4水3土3風5聖1光1闇2無1

加護※(なし)

予備スキル※(なし)

現在の悩み 逃げおおせること 金がない

1(獣人をまんまとだまして、金を巻き上げた)

2(ただ飯を食らった)

3(逃げれたと思った)


「おぬしがだましてあの者達の金銭を奪い自分だけ逃げたのじゃな」

「な! そんなの嘘だ!」

「全部魔法でわかるんじゃ」

「どちらにしても皆の前で話してもらうぞ!」

「マーシャ様!もう~危ないからだめですよ~」

「そっちはどうじゃ?」

「姫様、少しケガしちまった」


そちらを見ると、トッドとジョルジョに取り押さえられた女獣人の姿が見えた、こちらは少し大人の獣人。

先ほどの獣人と違い耳の色が少し白かった。


「おぬしたちはあまりケガがなさそうだな」

「そちらの獣人をこちらへ連れてまいれ」

「了解!」

「はなせ~~ガウ~~」

「少しおとなしくせい」


そういうと獣人にヒールの魔法をかけた。


「ヒール」


目の前が淡く光りだすと獣人の腕や足の傷がみるみる治っていく。

そこへ食い逃げされた店の店主がやってきた。


「捕まえてくれてありがとよ!」

「ん 礼はもう少し後じゃ、まずは一番悪い者を裁かないとな」

「店主よ、この男に見覚えがないか?」

「ああこいつがほかの2人と一緒に店に入ってきて食い物を頼んだんだ」

「ではこいつも仲間じゃな?」

「ああこいつだけ先に出て受付で後のものが金を払うと言ったからな」

「店主よどうやらこいつが一番悪い奴らしい、ほかの2人をだまして金を巻き上げとっとと一人で逃げたというのが真相じゃ」

「ひでえやつだな」

「それでじゃ、金はこちらで全部払う、迷惑料もな」

「はい 姫様」


そういうとクレアが金貨を差し出す。


「こんなにもらってよろしいんで?」

「構わぬ、その代わりこ奴らの処分はこちらに任せよ、良いな?」

「ああ、こんだけもらえりゃ御の字だあんがとよ」


食い逃げされた店の店主はスキップしながら戻って行った。


「姫様この3人どうするんですか?」

「男は番屋へ突き出す」

「獣人たちからは情報をもらい、彼らの話次第では助けてやるつもりじゃ」


その後3人から話を聞きやはり男がうまい言葉で2人をだまし金を預かり一人でトンズラする手はずだったが。

運が悪かった、まさか姫様がそこに立ちはだかるとは思いもよらなかったという話。

自警団に頼みすぐ男は牢屋へ、そして2人の獣人からは話を聞くことに。


「もう大丈夫じゃ、悪い奴は番屋へ突き出したからな」

「ありがとうございます、このご恩は一生忘れません」

「いやそれは構わぬ、こちらも昨日の勉強の成果を試すついでじゃったのでな」

「試す?…」

「こちらの話じゃ、さておぬしたちこれからどうするのじゃ?」

「はい私たちの村はすでに魔族の徴兵隊がみんなをさらってしまいましたのでもう戻ることができません」

「じゃがおぬしら、行く当てもないのじゃろう?どうするんじゃ?」

「あんた姫様なんでしょ」

「おい!お前姫様に!」

「よいまだ子供じゃ」

「私たち2人を姫様の従者に加えていただけませんか?」


2人はお互いに顔を見合わすとコクリと頭を下げ手をつき土下座をした。


ラランカ・パイエルン  

20歳

種族 白虎獣人

女 


魔法熟練度     40/50級

剣術        39/50級

小剣術       45/50級

槍術        23/50級

体術       227/300級


HP    530/600 ヒットポイント(体力)

MP    180/200 ミッションポイント(マジックポイント)

SPD   227/300(+10)スピード(足の速さ)

AGI   259/400(+10)素早さ(敏捷度、魔法詠唱+補正)

AT    211/300(+5)アタック(攻撃力)

MAT    18/50 マジックアタック(魔法攻撃力)

DF    246/400 ディフェンス(防御力)

MDF    38/60 マジックディフェンス(魔法防御力)

FA     55/100 フィンガーアクション(器用さ)

IT    137/200 インテリジェンス(脳力、頭の良さ)


魔法※火0水3土4風3聖1光2闇0無1

加護※(風の民・速さに+加算×AGI熟練度)

予備スキル※(防御スキル中・攻撃スキル中・速さUP中)

現在の悩み 逃げおおせること 家族の安否

1(魔族の徴収から逃げてきた)

2(仲間の安否)

3(これからどうしよう)


結局2人はこれからの旅に同行するという形になった、先生や自警団のおじさんからは辞めるよう勧められたが。

そうすると2人は半年もたたぬうちに奴隷として売られる姿しか思い浮かばなかったからだ。

それにラランカと言う、白虎族のしかも村長の娘は未来視のスキルで見るとマーシャの片腕になっている姿が浮かんできている。

もちろんもう一人のクローネも同様、彼らがマーシャの旅を助けてくれるのは確実だった。

中継地点であるアルバの町ではちょっとしたアクシデントはあったが、それにも勝る収穫・と言っていいのかはわからないが、今後を左右する出来事もありマーシャとしてはこの先の旅路の行く末をなんとなくであるが、良い方向へと進んでいるような気がしていた。

アルバの町では約1時間半その日の日程に遅れが出たが、それほど問題点はないと一行は考えていた。

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