作戦その1偵察
作戦その1偵察
谷の部分にうまい具合に設置した家はちょうど屋根の形状がドーム状の形をした変わった家をチョイスした。
この世界では珍しいが、他の世界ならそれほど驚きはしない。
「変な形だな」スウジャ
「だがちょうどいいじゃろ」
「こういう時の為に造ったのか?」
「いや、昔を懐かしんで作ってみただけじゃ」
「昔?」
どこかのSFで見た平原に溶け込んだ住居、竪穴式の様な平屋だが。
上から見ると屋根にも植物を植えこんでいるために敵に見つかりにくい形状だ。
中の広さは4LDKぐらいだが地下室もあったりする、設置する時は地下室の部分だけ魔法で整地すれば良いわけだ。
「では留守を頼むぞ」
「主よ斥候が来たら叩いても良いのか?」ダーラ
「それは構わぬ」
「良し、お許しが出たぞ」
たぶん偵察の間にゲリラ戦でも仕掛けてみようとか思っていたりするダーラ。
敵の数もさることながら、その戦い方も分かってはいない。
どうせなら情報収集しておきたいところでもある。
「無理はするな」
「わかっておるって」ダーラ
隠蔽魔法をかけ空を飛んでいく、敵の魔法士が索敵魔法を使用してもすぐには見つけられないだろう。
カユーラとヨツマタも同じく隠蔽魔法を使用して別方向から場内に潜入するよう命令した。
彼らは地面を走り壁を上って潜入するが、やばそうなときは魔法ですぐに帰還するように言っておいた。
「この指輪を持って行け、ピンチの時には転移魔法で基地に帰ることができる」
「はいっす」
「はいにゃ」
「では行って来る」
「ご武運を」リリアナ
「シュン」
隠蔽魔法もかかっている指輪、そう簡単には敵に見つからないはずなのだが。
敵のスペックが分かっていない以上、安全第一を考えれば当然の処置だといえる。




