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転生した王女はとんでもなかった(天使の過ちは丸投げです)  作者: 夢未太士
第8章 ダンジョン攻略パート3
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洞窟の長い下り坂

洞窟の長い下り坂


冷やされたおかげでいつの間にか噴火まで収まっていた。

まあそういう設定だと言った方が早いが、そうでなければ誰も火山の中には入れないだろう。

洞窟の中は時折蒸気が出ている場所も見受けたが、殆どの壁はマーシャ達の魔法でかなり冷やされていた。

一行はどんどん緩やかな坂を下っていく。


「長いな」

「奥は結構深そうです」フロウラ

「冷えたおかげで足元の岩も固まっておるようじゃ」


たぶん今いる場所は本来壁も溶けていたのだろうと推測される。

溶岩が固まると軽石のようになる場合がある、踏みしめるたびに少し音が鳴るようだ。


「ガシュガシュ」

「ん?」

「行き止まりですね」リリアナ

「ここまで溶岩が来ていたという事か?」

「そうらしい」

「フレア」マーシャ

「主様お呼びですか?」

「お、また別の召喚獣か」スウジャ

「見るのは初めてだったか」

「主様もっと呼んでくださいよ~」

「召喚獣のフレアじゃ」

「おー」

「触ると火傷するぞ」

「おっと」

「この先行けるか?」

「壁の向こうは空洞みたいですね」

「ならば壁を何とかすれば大丈夫じゃな」


壁の向こうが溶岩で一杯なら、別な道を探すしかないが。

空洞と言うのなら壁を壊せば先に進めるだろう。


「今溶かしますね、少し離れていてください」フレア

「ゴー」


小竜とは言えそのブレスは溶岩を溶かすくらいなら簡単だった。

炎竜のミニチュアではあるが、そのスペックは普通サイズの炎竜とほぼ変わらない。

最大出力は1キロ先までを焼き尽くす地獄の炎を吐き出すことが可能なのだ。

今はその10分の一ぐらいの炎を絞って目の前の壁めがけて噴射している。

まるで高火力のバーナーで壁を切断しているかのように見える、どこからそのエネルギーが出て来るのだろうか。


「ゴー」

「向こう側に抜けました」

「ズズン」

「私が固めます」アクア

「シャー」


溶かした壁が真っ赤になっていたが、アクアの水流魔法によってどんどん冷やされ固まっていく。

向こう側もやはり同じような坂があり、その先は徐々に平坦な道へと変化していく。


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