灼熱の山
灼熱の山
マーシャ達以外には空を飛んでいる生き物などはいない、砂の下にいる昆虫たちもどうやって水分を補給しているのだろうか?
まあこの場所がダンジョンと言うのだから魔物は全て作られたものと言って良い。
最後にはダンジョンのコアとなっている巨大な生き物がいて、そこから魔力を供給してもらっている。
「ドドドドド…」
「ドドドン」
「噴火したぞ!」
先ほどまでは煙しか出ていなかった標高千五百メートル級の活火山。
マーシャ達が近寄っていくにつれ急激に様相が変化していく。
「うお、火山弾か」スウジャ
「このままでは巻き込まれます」リリアナ
「あそこに降りるぞ」
上空800メートルほどまで飛び上がり着陸で来そうな場所を探す。
山はややこちら側に向けて噴煙が上がっており、向こう側には噴煙が出ていないようだ。
「ゴゴゴゴ」
「スタッ」
「大丈夫か?」マーシャ
「はい」
「こちら側は噴煙の影響がなさそうですね」フロウラ
「そのようだな」
「おいこっちに穴があるぞ」スウジャ
反対側からは噴煙と噴石が絶え間なく噴き出しているのに、反対側は山肌が多少揺れることがあっても噴煙の影響はなさそうだ。
「なるほどこういう演出か…」マーシャ
「入るのですか?」リリアナ
「行くしかなかろう、その前に火炎耐性魔法を使っておくぞ」
「はい」
「ファイヤーガード、ファイヤープロテクション、キープエアタイプゾーン」
ついでに呼吸が苦しくならないように全体を覆っておく。
たぶん火山の内部は熱によって普通の呼吸さえできなくなっているはずだ。




