マーシャVS雪豹
マーシャVS雪豹
雷蝶部隊が帰還石で撤退したところを見計らって、マーシャが攻撃を仕掛ける。
広範囲にわたる重力魔法、そして同じくチームマーシャ全員が。
吹雪の中エリア3のボスめがけて襲い掛かる。
「氷狼まで出てきた!」
「そちらは任せる!」
いくら敵が増えたと言ってもチームマーシャにはそれほど強敵では無かった。
雪豹が現れたと同時に増加した氷狼の群れに対してリリアナが重力魔法で応戦する。
動きが止まった所でダーラやカユーラが一撃で屠っていく。
地面に縛り付けられたカイザーデビルはフランとスウジャが手分けして片付けていく。
フランは聖魔法を叩きつけ、スウジャは手にした魔剣でカイザーデビルを粉々にしていく。
「ズドン!」
「でかいな」
(海獣よりは小さいか…)
Aクラスのサザールダンジョンで戦ったクジラの魔物と比べれば地上の生き物などたいした大きさではない。
問題は目の前の雪豹にはこちらの魔法を半減するスキルがあるという事。
「重力魔法があまり効かぬな」
「ドン!」
「こちらの動きが分かるのか!」
「ギャアウー」
吹雪の中で生き物の動きをとらえるには眼で見るより、風の動きや体温などと言った別の五感を働かせて敵を捕捉しているのだろう。
正確ではないが、確実にマーシャめがけて前足の鉤爪が音を立てて襲い掛かる。
「ザシュン!」
「これでどうじゃ」
「ホーリーランス!」
魔法で作った槍、と言ってもこの魔獣に対しては威力が半減する。
だからその槍は一つではなく同時に5つ作成した。
「これでどうじゃ」
「ビシュシュシュシュ…」
大きな体が災いしたのか、聖なる槍は全弾ユキヒョウの体へと吸い込まれていく。
「ゴヒューゴヒュー」
聖なる槍が刺さった場所から赤い血のようなエフェクトが飛び散る。
「これでしまいじゃ」
「パシン!」
「なんじゃ?」
音がすると共に当たりの景色が変化する、今まで吹雪いていたはずの天候が変わり。
空には雲の影から日差しが下りてきた。




