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転生した王女はとんでもなかった(天使の過ちは丸投げです)  作者: 夢未太士
第8章 ダンジョン攻略パート3
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エリア3(ホワイトヨークトル)

エリア3(ホワイトヨークトル)


エリア2までマーシャにとっては小手調べにもならなかった、だがエリア3はまだ攻略が完了していないという。

要するに魔族でさえ手を焼いているエリアという事になるのだが。

速攻でエリア2を攻略し次のエリアまでやってきた一行。


「おお、ここにはセーフティエリアもあるようじゃな」

「女ばかりのグループかよ」

「いい女じゃんか」

「おじょうさん、俺らと良いことしないか?」

「それは遠慮しておこう」

「パシン」

「痛ッテー」

「気軽に触れるな、魔王様の友人だぞ」スウジャ

「はあ?」

「ヒソヒソ」

「言わぬでもよかったのじゃがな」

「何かあったら、俺が怒られる!」

「おぬし護衛だったのか?」

「ピープー…」なぜか口笛を吹くスウジャ

(何のことだ?しらねーっと)

「いまさらじゃろう」

「ここに強い冒険者はいないようじゃ」

「おー姉ちゃん言うねー」

「強ければここに居らぬじゃろ」


エリア3の転移魔方陣、安全エリアで休んでいる者達。

彼らはそれほど弱いというわけではないが、マーシャ達と比べたら初心者としか思えない。

だがそれでもエリア2のドラキュラを倒してここまで来たという事になる。


「もう行くのか?」

「おいおい初心者が、知らないと痛い目を見るぞ」魔族の冒険者

「何じゃ、そんなに強い魔物が出るのか?」

「ああここから先は本来のバンパイヤが出る」


聞いたことがあるバンパイヤとは変身魔族の総称であり、いつの間にか血を吸う魔族の総称になっていたりするが。

その昔は変身獣魔全般、特に人族を食べる獣魔族の呼び名だったりする。

その姿は狼やクマに近く、ハンクルの場合は人族に近いダークエルフ族のバンパイヤという分類になる。


「それは楽しそうじゃな」


取り敢えず記憶柱に記録を残しチームマーシャは先へと進む。

見えない扉でもあるのか一歩外へと踏み出した途端猛吹雪の中へと入っていくようだ。

地面は白く雪で覆われ、暴風と一緒に雪が舞う。


「ウウーオオー」

「なな、なんですかここはー」フラン

「雪原じゃな」

「寒いにゅあー」

「氷魔法使いからすれば大したことはありません」リリアナ

「これでも巻いて置け」

「あう ありがとうにゃ ぬくいにゃ」


ヨツマタは寒いところが苦手らしい、4つの尻尾全部がお尻に沿って張り付いていた。


「さすがに魔族でもこの寒さは苦手の様じゃな」

「中級以上の魔法かそれ以上の魔道具が無いと先へは進めないぞ」スウジャ

「そうか、だがちまちま進むのは性分では無いからのう」

「スタスタスタ」

「おいおい雪の中だぞ」


地面には30数センチほどの雪が積もっているが、歩けないほどの深さではない。

それよりも横風が強くて油断をしていると吹き飛ばされそうになる。


「ついてこれそうじゃな、ならば急ぐぞ!」

「え!」

「うそじゃろ」

「魔法を使いましょう」

「俊足、モアグラビティ、ライフガード、ウォームディフェンス」


速足と重力二倍、そこに体力減退によるHPドロップを防ぐ。

さらに体温低下によるデバフもガードしておけば後は各々の力量でこの状況下でも走って追うことは可能だ。

だが目の前は一面の雪景色、走るには雪が邪魔をして地面をとらえる力が半減する。

だが重力魔法で体重を二倍三倍にしておけば、足元がどうなっていようと脚力さえあれば走ることが可能だ。


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