エリア1(ゴブリンワールド)
エリア1(ゴブリンワールド)
エリア1のボスはゴブリンキング、他に出現するのは魔狼とコボルトそしてグールなどといった定番の魔物たち。
このエリアの上位ゴブリンを魔法でテイムすることで、下位ゴブリンを先兵として利用できたりもする。
最初にゴブリンジェネラルかゴブリンロードをテイムするのが条件だ。
「要するに上位種をテイムして出現側の魔方陣に常駐させるのじゃな」
「はい、そうすれば後から送られてくる下位種は全部上位種の命令を聞くことになります」フロウラ
「なるほどな」ダーラ
「へーそんなことしてたんだ」スウジャ
「知らなかったのか?」
「俺は単独行動が多かったからな」
「スウジャは勝手にどこか行ってしまうから団体行動を任せられないみたいっすよ」
「だってよー、一番強い奴叩けば終わるんだろ戦争って」
「普通はな」
「そいつを最初にやっつければ楽じゃん」
「それが出来たら苦労はしないのよ」フロウラ
転送してきた場所はエリア1の一番手前である、そこからどんどん範囲が広がっていくと同時にダンジョン魔物との遭遇率が高くなっていく。
「ビシュン」
「バシュン」
「楽すぎますね」リリアナ
「急ぎますか?」フロウラ
「走るか」
「はい」
普通に歩いていると時間がかかるだけではなく、魔物の出現もほとんどない。
時折出て来るゴブリンに対してもチームマーシャ全員の力を出す事など無く。
先頭を歩いている一人が一瞬で屠ってしまうので、話しながらでも余裕で進むことができる。
一つのエリアで100k四方という事は端から端まで歩くだけで3日はかかるということになるが。
全員が速足のスキルか又は俊足の魔法を使用できるので、かなり早い時間に次のポイントへと到達できるはず。
「ザザザ…」
前面に重力魔法を展開させて先頭を走るのはリリアナ。
そうすれば後から来る者は走るだけで構わない。
もちろん先頭のリリアナは防御魔法も使用しているので、魔物が現れたとしても全て弾き飛ばして進む形だ。
「バシン」
「ドン」
「ダダダ…」
「ほんとに君らは魔族じゃないのか?」スウジャ
「違いますよ、失礼な」フラン
そんな状態を1時間ほど続けていくとようやく開けた場所へと到着した。
「石碑?」
「これが記憶柱というやつじゃな」
「なになに?」
「記憶させておけるのは5個所までじゃと」
「ならばここでの記憶はもったいないですね」リリアナ
全部で5つあるエリアの最初に記憶してもあまり意味はない。
この先にすぐボスが現れるというのなら別だが、ここは最初の入り口から30kと少しであり。
エリアの3分の1ほど進んだ位置である。
「ここからは崖なのね」
「下にゴブリンがいますね」
「見晴らしがよいな、あれはゴブリンロードか?」
「そうらしいです」
ゴブリンの中にややガタイの良い個体が存在する、他のゴブリンがほとんど裸なのにその個体は防具を身に着け武器も所持している。
「あ!」
「皆は後からついてこい!」
「妾も行くぞ」ダーラ
マーシャとダーラが空を飛んでゴブリンロードがいる場所へと最短距離を進む。
崖の下からは草木もまばらになり、いくつかの集落が見えている。
たぶんそれら集落にゴブリンが生活しているという形になっているのだろう。




